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2115年に生きる者たち  作者: 斗毛利大
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第2話 再開と驚き

第2話 再会と驚き


(ナ):貴哉との再会と別れから1週間後。

彩華らはとあるデパートの一角で2日ぶりの

ご飯を食べていた。

(皆):モグモグ、パクパク。

(戸):さて、次は何処に向かうか。

(彩):とりあえず、大きな施設に

行きましょう。

(愛):そうだね。何かあるかもしれない。

(ね):行きましょう。

(戸):そうだな。ここから1番近いのは……。

(愛):波原遊園地。

(戸):あ、そうだな。じゃあ、そこに行くか。

(紗):遊園地?やった〜!

(戸):はぁ、子供は自由だな。

(彩):とにかく行きましょう。


(ナ):波原遊園地。波原町最大のアミューズ

メントパーク。波原っ子は1度は行った事が

ある大人気スポット。

(戸):着いた。

(紗):うわぁ。前とは全く違う景色ですね。

(彩):まあ、こんな状況ですからね。

(の):分かっていたけど嫌な景色ですね。

(ね):まあ、確かに。

(戸):とにかく入るぞ。警戒しとけよ。

何処にゾンビが潜んでるか分からない

からな。

(戸以外):はーい。

(戸):(ゾンビは居ないみたいだな。

まだ見てないのは……。お化け屋敷か。

嫌だな。こんな所にゾンビがいたら。)

ほら、行くぞ。最後はお化け屋敷だ。

(紗):うぅ。お化け屋敷嫌いなんですけど。

行かなくて良いですか?

(戸):うーん。分かるけど、あまり1人に

ならない方がいいと思う。

(愛):私も残ります。さきちゃんの為に。

(戸):……。愛奈ちゃんがいるならまあ、

いいか。気をつけるんだよ。2人とも。

(愛)(紗):はい。


(戸):(暗いな。お化け屋敷だから仕方ない

けど。)大丈夫か?ついていけてるか?

(彩):私は大丈夫です。お化け屋敷怖く

ないので。

(ね):うぅ。うわぁ。怖いよぉ。暗いよぉ。

(の):ねね。落ち着いて。のの姉がいるから。

(戸):(割と大丈夫そうだな。)


(戸):よし、ゴールだ。何もいなかったな。

大丈夫か?

(彩):大丈夫です。

(ね):怖かったぁ。

(の):こ、こっちも大丈夫です。

(戸):よし。入口に戻って2人と合流するか。

おーい。大丈夫だったか?

(愛):あ、戸坂さん。こっちは大丈夫です。

(紗):どうでした?

(戸):何もいなかったよ。ここにはゾンビ

どころか人っ子1人いないみたいだ。

(愛):良かった。安心してこの場所に居れる。

(彩):待って。ゾンビが入って来てる。

(戸):え?……、本当だ。みんな!離れて!

(ゾ):ウォー!グォー!

(戸):(……多いな。対処しきれるかな。)

おりゃ!それ!(多い。まずいな。)

(貴):おりゃ!たりゃ!よし。全員倒したな。

(戸):た、貴哉くん?

(貴):あ、戸坂さん。皆は中に?

(戸):ああ。来るかい?

(貴):いえ。この見た目では皆理解して

くれないでしょう。

(戸):いや、来なよ。皆、多分大丈夫だよ。

今はまだ理解しにくいけど、その内。

貴哉くんが今の皆には必要だよ。

というか、僕が1番必要としてるよ。

このグループ、男は僕だけなんだよね。

(貴):……分かりました。行きます。

(戸):助かるよ。ところで、その見た目、

何か分かるかい?

(貴):ああ、分かるのはゾンビに似てる事、

身体能力が大きく向上した事、ゾンビが

あまり襲って来ない事ぐらいですね。

何故こうなったのかは分かりません。

(戸):そうか。話してくれてありがとうね。

(貴):いえいえ。

(彩):あ、戸坂さん戻ってきた。

(ね):あれ?誰かいる?

(の):あれって………。

(愛):たかちゃん?

(紗):たか兄?

(彩):と、戸坂さん?何故ゾンビと?

(戸):何か思うかもしれないが、彼は正真正銘

真田貴哉くん。少し怪我してるように

見えるだけ。なんて事ないでしょ?

(彩):………。信用できない。どう見ても

ゾンビじゃない!

(ね):彩先輩、貴哉先輩ですよ。酷い言い方

しないでくださいよ。

(の):そうですよ。

(貴):あれ?ねねが2人いる?

(彩):あ、ゾンビが喋った。

(ね):ずっと隠しててすみません。私達は

双子です。

(の):私が姉のののです。

(貴):へ〜。凄いな。こんな状況でも双子を

見ると感動するな。

(ね)(の):エヘヘ。

(愛):たかちゃん……。

(貴):まな姉、生きてたの?

(紗):たか兄!

(貴):紗季も生きてたのか!

(ナ):再会、良いですね。………おっと失礼。

貴哉は家族、友達、後輩、知り合いの

おじさんと再会を果たした。ここから先、

何があるか分からないが仲間がいることは

大変に心強い。

(戸):そういえば、さっきのゾンビ軍団は

殆ど貴哉くんが倒したんだよ。

(戸と貴以外):え!そうなの!

(愛):たかちゃんそんなに強かったっけ?

(紗):たか兄、帰宅部だよね?

(彩):貴哉くんって運動音痴だったよね?

(ね)(の):流石貴哉先輩!

(貴):まあ、運動はあまりしてなかったんだ

けどね。この見た目になったらなんか

動けるようになったんだよね。

(愛):たかちゃん、その傷痛くないの?

(左の額の傷に触れる)

(貴):ああ、痛くないよ。多分、この部分は

ゾンビなんだと思う。

(紗):たか兄……。

(ね):先輩だけど少しグロい。

(の):ねね…。

(彩):貴哉くん、なんでそうなったか

わからないの?

(貴):それが全く……。

(彩):そっか。仕方ないね。

(ナ):貴哉が仲間に加わり、かなりゾンビに

対抗しやすくなった。しかし、貴哉の身に

何が起こって現在に至ったのか。

その現象は遺伝なのか。まだまだ謎は

解けない!次回、2115年に生きる者たち

第3話、大きな悲しみ。


第2話 完

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