表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
D N a World  作者: 叢雲兄一
5/11

眠った記憶の蓋

 昔、いじめられていたことがある。

 俺ではなく俺の幼なじみの女の子が。その幼なじみは樹という名前で、いじめた奴はいわゆるガキ大将のような、小学生にしては体のデカい奴で、名字は照井。


 そいつが取り巻き3人と共に筆箱を隠したり、周囲の子達にイヤな噂を流したりしていた。その過程で俺にも被害が及んだため、俺は樹をかばうようにそのガキ大将に対して怒った。するとそいつとそいつの取り巻きが

「痛い目見せるぞコラ」

とか

「オイいいのか?ぼこすぞ」

とか言ってきたので、

「あ、やってみろよ。おれはどうなっても知らねーぞ」

と照井とその取り巻き全員の頭をぶっ叩いてやった。


 その中の一人は鼻血を出し、肝心の照井君は3発はこらえたが4発目で泣きじゃくって担任の先生のところに逃げてしまった。

 その後、担任がいじめに厳しかったこともあり、そのいじめっ子達は全力で叱られ、ついでに殴った俺もこっぴどく叱られ、さらには樹の証言からいじめを指示していたのがクラスの中心的な女の子達だと判明、その子らもすげー怒られた。


 結果的に俺のクラスからいじめは無くなったが、以来樹とはあまり話せていない。今はもう二十歳だ。人なんか殴った日には警察にしょっ引かれる。


 ちなみに、樹とは今でも交流が続いている。

 家も近いし、たまに電話もする仲だが、その関係は絶妙な距離を保ったまま8年近くも続いていた。端かちなみに、樹とは今でも交流が続いている。家も近いし、たまに電話もする仲だが、その関係は絶妙な距離を保ったまま8年近くも続いていた。


 端から見たらどうでも良いことだろう。俺だってそう思う。でも、彼女にとっては自分の無力をさらした黒歴史だ。樹の親は未だに世間体を気にする家庭なのか、自身の子がいじめに遭っていると知るや否や、事件に関わった子の親御さんに謝ろうとして、あげく樹を叱りつけたらしい。

 現在の樹は一人暮らしで、家族や親戚とも疎遠だと聞く。ただ、俺とは今でも連絡を取り合っているし、たまに遊ぶ約束もする。


 ちょっとよそよそしいが。きっと今でもあの頃を思い出して悩んだりするのだろう。だからなんとかしてあげたい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ