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迷宮確認と対策

新小説が連載されました。



「まるで小説のような人生を歩みたくて〜うさぎとモフモフパラダイスをするので、自分を追放した祖国に呼ばれても、もう戻れない...」


です。こちらも愛して頂けたら幸いです。




 その日、花畑王国領を警戒していた偵察隊は、とんでもない光景を見た。


 何と地面が揺れて、目の前には摩訶不思議なダンジョンの様な施設がいくつも出来ていた...


 恐らくは新魔王の仕業であろう。


 ダンジョンを作り、侵入してくる人類を撃退するつもりだ。


 早くユウト王に伝えなければ...


 ナルシス王国の偵察隊は、ユウト王へ情報を届けに行った。




「なるほど...ダンジョンを新たに作成して、侵入を拒むか...」


 ユウトは目を閉じて考えながら対策を考える。


 しかし、対策を考えるにしても実際に体験をしてみない事には対策もくそもない。


「一体どんな難攻不落なダンジョンを用意したのやら...」


 とりあえずユウトはナルシス神様のもってきたゲームの中にある、ダンジョンズ魔王というゲームをやってみる。


 ゲーム内容はいたってシンプル! 魔王になりきり、ダンジョンを作成して人類や勇者パーティから魔王城を護るゲームである。


「ふむふむ成る程! 成る程!」


 ユウトはゲームをしながら魔王の気持ちを理解してみる...


「私なら迷宮系にして迷子にさせるな! 新魔王はどんなコンセプトのダンジョンを作ったのやら...」


 パコン!


 どうやらプリーモが来たらしい。


「父様は勇者パーティなのに、なぜ魔王ゲームをしているのですか?」


「魔王の気持ちにならないと、ダンジョン攻略なんか出来ないのだよ」


 ユウトはしたり顔である。


 プリーモはユウトがゲームで作った魔王ダンジョンに眉を顰めた。


 毒沼があり、溶岩があり、迷路があり、トラップがあり...かなりの鬼設定である。


 プリーモは思う。父ユウトが魔王だったなら、この大陸は魔王に支配されていたのではと...


「ひゃっはっはっは!! 勇者共め! お前らの実力はそんなものか? うん?」



 最早勇者パーティの台詞では無かった。

勇者をおちょくっているのだから...


 更にユウトは念入りにダンジョンの鬼畜さを増やしては高笑いを始めたのであった。


「ダンジョン作るのめちゃくちゃ楽しいなぁ! 新魔王め! ズルいぞ」


 パコン!


「子供か! あんたは」


 プリーモがツッコミを入れる理由もわかる。


 世界から集いし猛者達の面倒は、ユリウスとプリーモに丸投げして、ユウトは一人ゲームを楽しんでいるのだからな! 


 大体毎日、ナルシス神様とゲームしてキャッキャしている。


 暇なら政務やらんかーいと言いたくなる。


 プリーモはどこまでも自由な父ユウトに振り回されてばかりであった。


「プリーモよ! ダンジョン攻略でもっとも重要な事は何かわかるか?」


 いきなりなんだ? プリーモは考える。


「攻略する事でしょうか?」


 しかし、ユウトはやれやれだよ! という仕草になる。


「補給と安全地帯の確保だよ! 攻略など、マッピングをしていけば、いずれ着く。しかし、一日毎に睡眠が必要である。飯も必要だ。だから如何に安全地帯を確保するかが大事になる」


 プリーモは成る程と唸る。


「いいか! 常に休憩場所を探しながら動くのだ!」


 ユウトはまたゲームに戻る。


 プリーモは魔王討伐作戦が如何に頭を使うのかが分かった気がした。


「父様! ちゃんと政務もしてくださいね!」


 ちゃんと諌める時は諌めないと、父ユウトは没頭してしまうタイプの人間である。


 やはりというべきか、ユウトはダンジョンズ魔王のゲームを徹夜でやったのであった。


気に入って頂けたら、ブックマーク及び評価頂きたく存じます。

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