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神々の遊戯

誠に申し訳ございません。

明日からの連載を今月一杯までストップ致します。


理由は、ストックの話が切れて思いつかないからです。

大変申し訳ございません。


来月から連載を開始する、新小説と共に、また読んで頂けたら幸いです。


よろしくお願い申し上げます。


 ユウトは、居城の縁側で、ナルシス神様と、睨み合いをしていた。


「やばい!! 魔王城に敵兵が来た。魔物達よ!! 囲むぞ!」


 何をやっているかというと、神々の世界で流行っていた、ボードゲームを二人でやっているのだ。


 ゲームの題名は、「魔王城を守り抜け」である。


 いやいや、勇者パーティや神がそんな不吉なゲームをやってどうするんだ? と思ったが、神々の世界は兎に角暇らしく、ゲームが流行っていた。


 しかし、勧善懲悪なゲームは、出過ぎており、こういった、ダークなゲームが今は流行りだそうだ。


 実際にやってみると面白い。

簡単に説明すると、近距離兵、中距離兵、遠距離兵をボードに配置して、勇者率いる正義の軍から魔王城を守り抜くゲームである。


 戦略性が重要になって来て、なかなか、指揮官としての勉強にもなる。


 私はナルシス神様が操る、正義の軍団を、討ち滅ぼした。


「我が魔王城は、鉄壁なり」


 私はそう言うと、ナルシス神様は悔しそうである。


「ユウトはズルい!! 近距離兵を捨て駒に使い、遠距離兵の攻撃で魔王城になかなか乗り込めない...超絶にして華麗な私の秘技が見せれないではないか!!」


 ユウトは高笑いをして、宣言する。


「いつの世も悪が栄えるのだよ」


 完全に勇者パーティの台詞ではない。


 そんなユウトをプリーモは叱りつける。


「父様は、勇者パーティとしての自覚が足りません!!」


 プリーモはえらくお冠らしい。


「ならば、プリーモもやってみなさい。戦略の良い勉強になるぞ」


「フハハハハ! プリーモよ! 数千年の時を生きる最早、永遠の輝きたる我がナルシスは、青二歳相手には負けないぞ」


 そして、クジの結果、プリーモは魔王率いる悪の勢力、ナルシス神様は、勇者率いる正義の勢力になる。


 プリーモは、ルール説明を聞いただけの素人である。早々に魔王城は陥落した。


 プリーモは悔しがり、勢力を入れ替えて、再び挑むが、ナルシス神様の魔王城も落とせないまま負けた。


「父様! 私の何が足りないのでしょうか?」


 側から観察していた私は、プリーモの弱点を指摘した。


「部下の長所と短所が活かしきれていないのと、戦いの緩急が足りない。何より、試合の全体像が見えていない」


 ユウトはプリーモに指揮官としてのアドバイスを伝える。


 そして、またナルシス神様と戦った。

先程までとは違い、プリーモには、戦いのコンセプトを感じる。


 今は勇者率いる正義の勢力であるから、

縦への奇襲作戦を敢行した。


 しかし、魔王城はギリギリで踏ん張る。

手駒を使い切ったプリーモはまた負けてしまった。


「プリーモは直線的過ぎる。戦とは、如何にして囲むかが重要になってくるのだよ」


 私は、兵法書を読めと言ってやりたかった。


 次は、プリーモが魔王率いる悪の勢力である。何度も何度も負け続けるプリーモは、今度こそはと、悪の駒にブツブツ念じ始めた。


 ナルシス神様は、鳥の翼が広がるような、陣形で攻めてきた。


 プリーモは、必死に駒を励ましながら、

囲まれないように、左右に遠距離兵を置き、中央に近距離兵を置いて、同じく鳥の翼が広がるような陣形を取った。


 ユウトからして見れば、プリーモの策は五十点という所だが、これでどちらが勝つのかはわからなくなった。


 一進一退の攻防が続き、ナルシス神様率いる正義の勢力もプリーモ率いる悪の勢力も互いに、駒を失う。


 そして最後、プリーモは魔王一人になりながらもギリギリ魔王城を守り切ったのであった。


 プリーモは初めて、ナルシス神様に勝った勢いで、思わず発してしまった。


「やはり、いつの世も悪が栄えるのだよ」


 プリーモは思わぬ失言をしてしまい、

ナルシス神様もユウトも爆笑したのであった。


「いやいや! 私は勇者です。勇者勢力として、魔王城を攻略しないと意味がないのですよ! ナルシス神様私に、勇者率いる正義の勢力をやらせてください」


 どうやら、プリーモは勇者率いる正義の勢力で勝ちたいようだ。


 戦とは、基本的に防衛が有利である。

ナルシス神様はニヤリと笑い、了承した。


 しかし、その後いくらやっても、プリーモは、ナルシス神様率いる悪の勢力の魔王城が攻略出来ない。


「我が漆黒の深淵なる軍団の力を見たか!!」


 ナルシス神様は得意気である。


「何故だ〜私は勇者なのに〜」


 プリーモ嘆きながら、逃げていったのであった。

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