勇者の鎧を取りに行こう
最近朝に投稿する事が多くなりました。
通勤通学時に見れて良いのかな?
「ジジ! 頼む」
「イエス マイロード」
するとジジは転移の魔法を使い、魔法王国まで、勇者パーティを運んだ。
「勇者の靴は商業王国、勇者の鎧は剣豪王国だ。プリーモどちらから欲しい?」
「勇者の鎧からでお願いします」
まぁそらそうだ! 防御力は鎧の方が高そうだしな...
因みに勇者の装備シリーズには特殊効果がある。
勇者の剣は闇耐性、勇者の兜は暗闇耐性、勇者の鎧は魔法耐性、勇者の靴はすばやさ二十倍である。
では剣豪王国に向かうとしますか。
ガタンゴトン! 馬車は揺れる。
ユリウスは落ち着いていた。
まだまだ焦る時期ではないからだ。
ユウトはニヤニヤにしていた。
勇者の鎧を認められる儀式を知っていたからだ。
「父様! 勇者の鎧は剣豪王国のどこにあるんですか? またダンジョンじゃないでしょうね?」
プリーモはフラミンゴ大洞窟で少しダンジョンにトラウマがあるようだ。
「心配するな! 勇者の鎧は剣豪王国の王宮にある。今回は迷う必要はない! 大丈夫だ! プフフフフ...」
ユウトは思わず笑ってしまった。
プリーモはその笑いを不振に思い、問いただす。
「何を隠しているんですか? ちゃんと話してください!」
ユウトは笑いながら話し出す。
「勇者の剣は、勇者としての資格を試された。勇者の兜は勇者としてのレベルや忍耐力を試された訳だ。次の勇者の鎧は勇者の耐久力を試されるのである。プフフフフ...まぁ頑張れ!やればわかる」
プリーモは何か嫌な予感を感じながらも、
馬車は進んでいったのであった。
剣豪王国に着いた。相変わらずこの国は物騒で怖い...
まずは、剣豪王に面会の必要がある。
勇者パーティは王への面会と例の儀式をお願いした所、明日来いとの事だった。
勇者パーティはとりあえず今日は宿屋に泊まる。
久しぶりのベッドに皆感動していた。
木や土の上での野宿は疲れが取れないからだ。
ユウトはプリーモにパンツを複数枚履いていけと指示をした。
「何でですか? 蒸れるから嫌なんですが」
折角の助言なのにと思いながら、嫌なら良いとだけユウトは伝えた。
翌日、勇者パーティは、剣豪王国の王宮へやってきた。
「よくぞ来られた! 勇者プリーモ! 小さかった子がこんなに大きくなるとはな!」
剣豪王はプリーモを見て年月の経つのは早いものだと感じ入っていた。
剣豪王とプリーモの出会いは、ユウトとマキの結婚旅行の時である。
プリーモはまだ赤ちゃんだった為に、剣豪王を覚えてはいなかった。
「剣豪王! この度は勇者の鎧を貸して頂きに参りました」
すると、ユウトと剣豪王は目を合わせてニヤニヤしだす。
「聖地へ行くが良い! ただし勇者一人でな」
プリーモは、兵士に連れて行かれて、
地下の聖地へ赴く。
「なんじゃこりゃ〜??」
プリーモは思わず叫んでしまった。
なぜなら数百はいる屈強な男娘が腰をくねらせて待ち構えていたからだ。
「やだ〜可愛いわね」
「あら〜私の好みよ」
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兵士は告げる。
「聖地の守り人を皆倒してから、勇者の鎧を手に入れて下さい。これはれっきとした、しきたりですから」
プリーモは身の危険を感じた。
「あのクソ親父! だから黙ってたな〜」
プリーモの男娘達との死闘は始まったのだった。
その頃、ユウトはユリウスにプリーモの現在の状況を説明したところ、
「俺絶対嫌だ〜まじで勇者じゃなくて良かったよ」
と胸を撫で下ろしていた。
「ある意味魔王戦よりトラウマ物だと、アダムは漏らしていたからなぁ〜」
ユウトもユリウスも剣豪王もプリーモに同情したのであった。
夕方になり、げっそりしたプリーモは、勇者の鎧を身に付けて戻って来た。
「魔王を倒したぞ!」
いやいや! あれ魔王じゃないからね! というツッコミも出来ない程、皆同情していたのであった。
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