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勇者の剣を取りにいこう

朝に投稿してみます。

よろしくお願い申し上げます。

 

 勇者パーティ一向は、魔法王国を出て、

南の聖王国へ馬車で移動する。


 ユリウスとユウトは、酒盛りを始めており、もう出来上がっていた。


 ひどい酔っ払い二人にプリーモは絡まれる。


「こいつが私の息子なんだが、ユリウスに似て、十三歳で嫁を三人選びやがったんだよ! どうだ? 女好きの血筋が遺伝しただろ?」


「立派なもんだ! もう子供がいるとか遊び人だね〜」


「いや、父様が、魔法王の娘さんと無理やり結婚しろって言ったじゃないですか?」


「言ったけど三人も選んだのはプリーモだろ?」


 ユリウスとユウトはニヤニヤする。


「聖王国は、クラブあるのか?」


「聖王国は教会だらけだよ」


「なんだって! おい! アイリスに文句言いに行こうぜ」


 プリーモはクラブに行った事が無かった。


「クラブってそんな楽しいものなのですか?」


 ユリウスはやれやれと言った顔になる。


「まだクラブも行った事ないのか? おいユウト! お前はどんな教育をして来たんだ? クラブは人生そのものであり、行かないと人生棒に振るよ」


「ユリウス! クラブは十六からしか入れないだろ! 仕方ないよ。これから学ばすさ! 戦場に出るのに必要だからな」


「違いない」


 ユウトとユリウスは大笑いする。


「いやいや戦場に必要なわけないでしょうに」


 プリーモは呆れ顔だ


 すると、聖王国の境目が見えて来た。


「門番さん! アイリスを呼んできてよ! ガネーシャの泉に行きたいって言えばわかるから。後、顔見せなかったら、恥ずかしい過去を宣伝して回るよって言っておいて」


 ユリウスは大笑いしている。


「ジョンの逸話は傑作だよな」

(※アイリスが酔っ払い、イケメンのジョンに絡んで一夜を共にしたのだが、アイリスが責任を取れと言ったら、妻子持ちだからと断られた出来事)


「ああ! あの時のアイリスの顔は前回の魔王討伐の名場面集の一つだよ」


『わっはっはっはっは』


 プリーモは、門番さんに頭を下げて謝る。


「すみません! うちの酔っ払い達が...一様勇者パーティなんでお願い致します」


 門番さんは怪訝な表情で立ち去っていく。


 何だろう。鬼の形相をした女性がやってきた。


「ちょっと! ユリウスにユウト! 余計なこと言わなくていいのよ!」


 しかし、アイリスが到着した時には、ユウトとユリウスは時間が経って眠っていた。


 アイリスは、ユリウスのほっぺをつねる。


「イテテテテ」


 ユリウスは、こんな夜に誰なんだよ! という顔で見る。


「おい! ユウト! ユウト! 起きろ! ジョンがいるぞ!」


「ジョンじゃないわよ! その話はタブーにしてよ!」


 ユウトも欠伸をしながら起き出す。


「寝取りジョンのアイリスじゃねーか! 来るのが遅いよ! 泊めてくれ! 後、クラブ作ってよ! 遊ぶ場所がこの国に少な過ぎるから」


「誰が寝取りジョンよ! あれは不可抗力よ! クラブ作ってやろうじゃない! 聖歌流すけどね」


 ユウトとユリウスはそんなクラブは嫌だと言った。

とりあえず、今夜はアイリスのお宅へ泊めてもらう事になった。


 ユウト、ユリウス、アイリスは酒を呑みながら、笑い話をしていた。


「アイリスが次期皇后とはな! 大丈夫か?」


「それ言ったら、ユウトが国王の方があり得ないわよ。あんな遊び歩いてたのに治政がよく務まるわね?」


「内務卿に丸投げだよ! 俺が政治なんかできる訳ないだろ。軍事ならまだしも...」


「でもナルシス神様はないわ〜」


 ユウトは怪訝な顔になる。やはりハズレ神だったのだろうか?


「あまり上位の神ではないと?」


「神に優劣はないみたいだけど、極度のナルシストで有名だからね。扱いが大変なのではないかと思うのよ...」


「まぁ確かに...庭は薔薇しか咲かないし、部屋鏡だらけだし、民はナルシストだらけになった...何より神の癖に出費が多い」


「まぁユウトらしい神だとは思うわ」


 アイリスは神にも私にも失礼である。


「まぁとりあえず、今回の魔王討伐に参加出来ないのは申し訳ないわね」


「いや、いいんだ! アイリスは前回充分頑張ったんだからな! ちゃんと生き残って幸せを謳歌して欲しい」


「何かそれだとお前死ぬみたいな言い方じゃねーか! 俺はお前を死なせない為に来たんだよ」


 ユリウスはユウトを心配しはじめる。

ユウトは密かに微笑みかける。


「当たり前だ! 孫を可愛がってお爺ちゃん子に育てるまで死ねないよ! ただな、前回もそうだったが、魔王討伐戦は、死との隣り合わせだ。死ぬ覚悟は常にしてきた。でもよ、いざ作戦をはじめると手が震えるんだよ。仲間の骸を見る度に次は自分がってな感じでな...だから悔いのないように遊んでは、束の間の忘却を味わっていたのさ...」


 ユウトはグラスの酒を煽る。


「ユリウス! お前も悔いがあるならやめておけよ! 二度まであんな思いはする必要がない」


「ーー俺はな! やっぱ自分がどれだけ周りにお世話になってるか、この歳でやっとわかったんだよ! その恩はの返し方はココしかないと思ってる。だから俺は戦うんだよ! 家族と国と親友の為にな!」


 ユリウスとユウトは熱い握手をする。


 アイリスは出来る限り、ナルシス王国に支援すると言ってくれた。


 やはり、持つべき物は友達だな!!




 翌日、酒臭い部屋でプリーモに皆、起こされる。どうやら酒を飲みながら寝てしまったらしい。


「はいはい! 皆様朝ですよ! 料理長がお待ちです」


『Z Z Z...』


 どうやら起きたくないようだ。

プリーモは一人朝ご飯を食べに行く。


 三人が起きたのは午後も大分経ってからだった。



 次の日、プリーモが煩いから、

ガネーシャの泉へ向かう。

今から焦ってどうするんだね? 全く! 


 ガネーシャの泉に到着すると、プリーモの右手が光り出した。

プリーモは興奮していた。多分勇者でないとわからない喜びであろう。


 ユウトは二回目なので、さして面白みが無かった。


 プリーモは、導かれるままに、勇者の剣の刺さった台座へと足を運ぶ。


「プリーモ! 合言葉を言え!」


 ユウトは叫んだ。


「何て言えばいいんですか?」


「クラブ最高!!って」


 プリーモはユウトを見る目がキツくなるが、ユウトもユリウスも笑っていた。


 プリーモは無事に勇者の剣を引き抜く。


「よし! 次はクラブだな!!」


「何でやねん!!」


 プリーモのツッコミがガネーシャの泉で響き渡った。


 

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