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ユリウスという男

10万字突破記念を祝して前勇者パーティを掘り下げて行きたいと思います。


 ユリウスの父は、聖職者である。

しかし、ユリウスは、聖書を見ると眠たくなる。聖職者としてかなり致命的であった。


 ユリウスは聖王国出身の為に、周りは神官だらけである。だから産まれながら、聖騎士の職業を持っている事が周知の事実であった。


 ユリウスの父は言う。


「こんなにも信心が無い我が子が何故に聖騎士の職業を持っているのだろう」


 のちにそれは聖王国の七不思議の一つになる。


 ユリウスは、剣術を習いつつ、

いつも可愛い女の子に声をかけていた。

しかし、聖王国の女性は真面目な女が多くなかなかうまくいかない。


 何が自分に足りないんだろうと常々考えていた。ただ、生粋の女好きではある。それは父親がいくら注意しても治らない。


 ユリウスの性格では聖王国は住みづらい。だって自由人であるからだ。


 こんなエピソードがある。冬になり、寒かったユリウスは、薪を拾いに行くのが面倒になり、焚き火代わりに百冊以上の聖書を燃やしたのである。


 しかし、そんな愚行が許されるくらい、剣術には才能があった。


 聖王は悩んだ。ユリウスを勇者パーティに送る事で、聖王国の評判が落ちないだろうかと...


 色々と悩んだ挙句、聖王はユリウスの成長に賭けるつもりで、勇者パーティに送った。


 ユリウスは当初は、面倒なレベル上げに嫌気がさしていた。なぜなら、聖王国では敵なしであったのだ。


 こんなチマチマ面倒な作業やってられるかと!! 


 しかし、そんなやる気のないユリウスに、優しく丁寧にユウトは諭していく。


 「本当にユリウスを要らないと思ったら、こんな面倒な作業はさせずに、最前線に直ぐにだすよ。私はユリウスの命を大事に思うからこそ、レベル上げをやらせているのさ! 

あそこにある墓に刻まれたくはないだろ?」


 そう言われたユリウスは、優しくもあり、

緊張感もある言葉にユウトへの見方を変えた。


 ユウトの言葉で一番感銘を受けた言葉がある。


「真の天才はやる事をちゃんとやりながら、真剣に遊ぶ者だ」


 聖王国の老人共の説教は耳にタコができて、聞いていられないが、ユウトは凄い奴だと思い始める。


 実際、ユウトからユリウスはもっとも気に入られ、ナンパ、合コン、クラブと様々な経験をさせてくれたのだった。


 こんな逸話がある。ある日、酒に酔っ払ったユウトとユリウスは、クラブへ行こうという話になって向かったのだが、魔法国で一番悪い軍団が貸し切っていた。


 ユウトとユリウスは、クラブの玄関で通せんぼうをする奴をぶっ飛ばして、クラブに乗り込んで、何食わぬ顔で踊った。


 当然その軍団の頭は怒り、喧嘩を売る。

しかし、わずか数分で全員叩きのめして軍団の女をお持ち帰りしたのだ。


 ユウトとユリウスはやがて親友になり、数々の夜の武勇伝をこなす一方で、魔王討伐も着実にこなしていく。


 魔王軍への一本道で、ユウトが私に命を預けてくれと言ったのは衝撃的ではあったが、結果的には、魔王討伐をしっかり成し遂げたのだ。


 我が親友ながらユウトはすごい奴である。


 魔王討伐後は、信心の全くない初の聖騎士団団長になったが、はっきり言おう! 魔王討伐作戦の時の方が楽しかった。


 ユリウスは意外にも、現地妻を全員面倒を見て、子供を百人以上作り、育て上げた。


 良い父親であったかと聞かれたら、首を傾げるが、親友ユウトを見習い、子供には、自由と責任感を教え込んだ。


 ユリウスは自身が作りし、

我が家の家訓を語る。


「好きな事したければ、同じだけ責任のある事もしなければならない」


 今、新たな魔王が現れたらしい。

それにはユウトとその子供も参加するらしい。


 ユリウスは本当に聖王国にもユウトにも世話になってきた。


 自分が責任を果たせる場所は何処なのかを考える。


 もしユリウスの子と妻は聖王国が責任を持って面倒を見てくれるのなら...


 ユリウスは聖王と話し合いをして、

覚悟を決めた。親友を助けにいくと!! 


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