アイリスという女性
この度、この小説10万字突破記念と祝しまして、前勇者パーティのキャラを掘り下げて見ようと思います。アイリス視点になります。
よろしくお願い申し上げます。
アイリス視点
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私の名前はアイリス。人は私を英雄と呼ぶ。
産まれはしがない商家の三女である。
商家は当然長男が継ぐ。
アイリスは、やりたい事など特には無かった。強いて言うならば、この国は聖王国なので、聖職者の道に進みたかった。
アイリスはある日、教会の門を叩く。
すると、神官が現れて、アイリスの職業を調べていく。「賢者」その職業を目にした神官はアイリスに賢者の道を勧める。
アイリスは神に祈り聖職者の道に進みながら、賢者になる為の授業とレベル上げをしたのだった。
そんなある日、聖王より命令が下る。
勇者パーティに入り、魔王討伐に従事せよ。
アイリスは、勇者パーティでも後期入隊の為、新人の部類である。しかし、遅れた分、人一倍努力をしてレベル上げを行った。
眉を顰めるのは同郷のユリウスと指揮官ユウトの女癖である。一体どれだけの現地妻がいるのか話題になっていた。
アイリスはチャラ男が大嫌いである。
ユリウスやユウトを軽視していた。
しかし、魔王討伐作戦でもっとも的確な指示をだしているユウトと、必死に役目をこなすユリウスにチグハグさを感じた。
ある日、ユウト司令官に相談した。
「私は人一倍努力をしているのに、ふざけている、ユウト司令官やユリウスより活躍できていません。何故でしょうか?」
ユウトは一瞬ぽかーんとしたが、
すぐに悪い笑みに変わる。
「それはアイリスが心に余裕がないからである。真っ直ぐなのは良いが、前だけ見ていてはただの猪武者なのだよ。広い視点でものを見なければならない! 因みにアイリスは夜遊びをした事はあるかね?」
アイリスは首を振る。
「では、酒を飲んだ事は?」
アイリスは再び首を振る。
ユウトは話にならないと言い、
ユリウスを連れてアイリスを遊びに連れて行く。
まずはクラブからだ。
アイリスにとっては初めて見る魔法王国の都会ぶりにも驚いたが、何よりユウトとユリウスは、華麗に踊りながら楽しんでいる。
ユウトは緊張したアイリスに酒を渡すと、
ユー楽しんじゃえよ! と言いユウトは再び踊り出す。
アイリスはこれも修行なんだと思いながら、何度もユウトとユリウスの遊びに付き合う。
そんなある日、酒場で酔っ払い、意気投合したイケメンと夜を共にしてしまった。
記憶がない! しかし、横には裸の男性が...
もう私はこの人以外にはお嫁にいけませんわ
「責任とって結婚してください」
しかし、その男性は頬をかきながら衝撃事実を伝えた。
「俺妻子持ちだからごめん! 無理」
そんなアイリスの羞恥を知り、ユウトとユリウスはアイリスを慰める。
「嫌な事があったら、酒を飲んで忘れてしまえ」
ユウトはアイリスを励ました。
するとアイリスは酒で紛らわそうと酒を呑みすぎて、また知らない男性に絡み出す。
アイリスは絡み上戸であったのだ。
アイリスも沢山の過ちを犯しながら、
次第に視野が広くなって行った。
魔王城での一本道で唯一ユウトが、命を私に預けてくれと言ったのはビックリしたが、
結果的には魔王討伐は成功した。
現在、次期聖王国の妃にアイリスはなっている。後宮のゴタゴタがあり、新たな魔王討伐にはいけない。
ユウトには申し訳ない気持ちで一杯であった。
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