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その名はナルシス王国

色々試行錯誤しました。

見ていただけたら幸いです。

よろしくお願い申し上げます。


 〜〜拳闘王side



 拳闘王は焦っていた。


「いつになったらユウトを暗殺できるのだ? 奴は自然王国の王になって結構経ってしまったぞ!」


 拳闘王が焦っている理由は、

ユウトからも拳闘王へ暗殺宣言をした事も原因ではあるが...


 ユウトは自然王国の国力も人口も増やしており、名君だと評判であり、魔法王国とも親密である。


 拳闘王は自然王国に下手なチョッカイをかけられず、手をこまねいていた。


「口伝通りなら...そろそろ...」








 ー ーーーピーーーピッピーーーーー

新たな国を測定!! 測定!! 測定中!! 










〜〜〜ユウトside


ユウトの妻マキは二人目の子供を孕んだ。

ユウトは喜んでいたが、マキが妊娠したとなれば、ある計画を実行に移さねばならない。


 世の中の夫は妻の妊娠中に浮気をしてしまう人が多いらしい。え? だからどうせユウトも浮気をするのだろうって? 

そんな訳がない!


 私はもう曲がりなりにも国王である。

民の為にこの身を捧げる公人である。

そんな国王が妻の妊娠中に浮気とか...

それならば妾を持つわ!! 


 私の計画とは、人類チャラ男化計画である。自然王国の男性の妻帯率を上げて、人口を増やせば、将来的に国は安泰なのである。


 ユウトは男性村人にナンパ塾を開いた。

声かけから、話し方、エスコート術にいたるまで全てを叩きこむ。


 ユウトは王になってとても多忙である。

兵士のレベル上げに狩猟、統治に伴う管理職の育成、防衛面の見直しに外交ーーつまりは人手不足なのである。本来なら王のすべき事ではない。そんな中、必死にナンパ塾は開かれる。


 「自分の子供には王になって、大変だと恨まられないようにしたいものだ」


 自然王国にもしっかりした学校を作らねば!

やる事が山積みで何から手をつけて良いのかすらわからない。


 ユウトは今日も多忙である。





 そんな中、空が青色から金色に光り、

世界に向けて空から天命が降る!! 


「三千世界の神々が命ずる!! 

国王ユウトが治めし、

自然王国なる国は国名を改めナルシス王国として、これよりナルシス神を奉る事!! 

今後ある特定の職業が産まれやすくなる!! 

以上である」



 空は金色から青色に次第に戻ってくるが、

銀色に光る物体が、空から高速で降ってくる。


 ユウトは、何がなんやらよく分からない様子で、ただただ口をあんぐりさせていた。

すると、エドガー国務卿が慌てて駆け寄る。


「国王ユウト!! 今日からこの国は、三千世界の神々がお認めになったナルシス王国ですぞ! ナルシス神を奉る準備をしなさい!! それから建国祭の準備を!!」


「えっ? 今の三千世界の神々がナンチャラは本当の事なんですか?」


 ユウトは狐につままれた様な顔つきである。


「口伝では、国が出来るとその土地に合わせた神が一体降りて来て、王はその神に忠誠を誓うという。さぁ後少しで降臨なされますぞ!! ナルシス神様が!!」



 エドガー国務卿は空に向かって傅く。

ユウトも同じく傅づいた。


 数刻後、銀色の神の一柱ナルシス神がユウトの前に降りて来た。


「国王ユウトよ!! 其方は今、神の導きでナルシス国王になろうとしています。

汝、健やかなるときも 病めるときも 喜びのときも 悲しみのときも 富めるときも 貧しいときも

ナルシス王国を愛し 敬い 慰め遣え 共に助け合い その命ある限り 真心を尽くすことを誓いますか?」


 いや結婚かよ!! 

とユウトは心の中でツッコミを入れた。


「はい! 誓います」


 誓いますしか言えねーよ!! 

どういう事か説明して〜〜!!


「では、ナルシス王国をユウト王に任せます! あっ!! 私の祭壇の部屋を用意して貰えるかな?」


 ナルシス神は、ユウトの居城に入っていく。


「ユウト王!! 儂が建国祭の準備をしてくるから、ナルシス神様をもてなしてね!!」


 エドガー国務卿はいそいそと退出した。

いやいやいや!! 説明してよ〜 

ユウトはジトっとした目でエドガー国務卿を見送る。


「ナルシス神様こちらになります」


 ユウトは、自身の居城で祭壇として作り上げた場所に案内する。


 しかし、ナルシス神様は不満気だ。


「我が名はナルシス!! 三千世界の神々の中で一際輝きし神であ〜る!! この石像はなんだね? 私にちっとも似てないではないか!! やり直し!! 更には居住スペースも作るように!! あ〜私の右眼が疼きはじめた…我が右眼に宿しパッションが...」


 うちの国に突然来た神様は、何かの病なのか? ユウトは可哀想な物を見る目で見るが、とりあえず命令に従っておく。


「ナルシス神様がお気に召す様に、この部屋を作り直せ」


 ユウトの命令で部下達は動き出す。


 すると、ナルシス神は薔薇を咥えたまま、変なポーズをとっている。

うちの神やばい!! やばすぎる!! 

ユウトはなんだか頭痛がしてきた。


 とりあえず、何か会話をしてみよう。

色々聞きたい事が多すぎる。


「ナルシス神様! お聞きしたい事が幾つかございますが大丈夫でしょうか?」


 ユウトはナルシス神様に傅きながら聞く


「いいよ!! これから長い付き合いになるのだからね」


 えっ? この変な神様居付くつもり? 

まさか祟り神とか?? 心の中で不安になりながら尋ねてみる。


「まず第一にナルシス神様は、ナルシス王国で住んで頂けるのでしょうか? 第二に特定の職業が産まれやすいとありますが、因みにどういった職業が産まれやすくなるのでしょうか」


 ナルシス神様は薔薇を咥えたまま、

独特のステップを踏みながら答える。


「我が名はナルシス!! 私はこの国に華麗に降臨したからには、滅ぶまで居るよ! 食事は一日三回きっちりね! 職業は、吟遊詩人、バーテンダー、美容師などが多いかな! 私が降臨した国の国民は皆、美を求め続けなければならないのだよ! 理解できたかね?」


「はい!! 最後に一つだけ! 例えば拳闘国は拳闘士が産まれやすいとありますが、それはやはり神様がおられて、初代拳闘王が拳闘士だったとかですか?」


「その通りだよユウト王よ!! 拳闘国には拳闘神がいるし、あそこの初代王が拳闘士だったからさ!! つまりはチャラ男で吟遊詩人、バーテンダー、ロックスターを極めしユウト王は私ナルシスが降臨する事になったという訳さ! 因みに他国を攻め滅ぼしてもok! 早く宴の準備を!」


 どうだい? 私が適任だろ? 

と言うナルシス神様にイラッとしながらも、まずは謝る相手がいる。


 国民の皆様本当にすみませんでした!! 私のせいでこの国に変な神が決まってしまいました。


「畏まりました。仰せのままに!!」


 この時、ナルシス王国は天より認められた

王国として真なる建国を遂げたのである。


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