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「ちょうどいい物件が無い。」
このあたりで2億円くらいで売られている豪邸を探してみたけどなかった。
やっぱ田舎かー。
でも、財源の金鉱脈から離れるのはねー。
温泉が売れてたのはウケたなー。
管理なんてできないから買わないけど。
部屋数もなんでか5部屋みたいだったし、庭から出たのかな?
「メイドさん欲しいなー。魔法なんて見せられないから無理だけどさー。」
魔道具が一般的になったらワンチャンあるかも?
今後の発展に期待だねー。
「しょうがない。とりあえず用の家を買って魔改造した後、のんびり豪邸建てようかなー。」
とりあえずやってみて、何がどれくらい足りないとかー、もっとこうすればよかったとかどうせ出てくるよね。
「よし、試作1号機を買いに行こう。」
普通っぽい家なら何軒かネットに載ってたけど、外観の写真と間取りの図とちょっとしたデータしか載ってないんだよねー。
まずは不動産屋かなー?
きょろきょろ。
あ、ラッキー。
要望とかを記入する紙が横に置いてあるじゃん。
ふんふん、なるほど。さらさら~っとねー。
この時点ではまだ名前とか書かせないのも好印象だねー。
「これお願いします。」
すっと書類を机に置いたらやたら丁寧に受け取られた。
この手のスタッフは大変だねー。給料いいのかなー?
不動産屋の人「ようこそいらっしゃいました。どうぞ、自由におかけください。」
「はい。」
このソファーは普通の品質かな?
冷やかしのDQNとか来そうだし、いいの置いてると壊されるのかなー?
不動産屋の人「丁度いい建売の物件をお探しですね。えっと、こちらの物件などはいかがでしょうか?」
あはは、困ってるー。
さすがに丁度いいとか言われてもわからないよねー。
「蓮の池旅館の物件はどれですか?」
近い方が楽かな?転移すれば関係ないけど。
不動産屋の人「蓮の池旅館付近の物件ですね、資料があったと思いますので少々お待ちください。」
だよねー。さっき思いついたしそうなるよねー。
この後何度か 先に言えよ的な事 を口走って店の人を困らせた。
冷やかしじゃないから許してね?
中古で実はいいのがあるかも?とか、
部屋数が多い方がいいとか、
実は豪邸売れてるんじゃない?とか、いろいろあるからしょうがないじゃん。
「そしてやって参りました、夢のマイホーム!」
いや、下見で一度来たけどね。
古くてボロいし、間取りのLが付いてないけど、12部屋もあるし庭と車庫付きでたったの980万円!
裏が小さな山だったから一緒に買えないかって聞いたら同じ値段で売ってくれた!
「いやー安いねー。」
持ってきた布団を日当たりのいい部屋にぶわっと投げてーごろん。
「ふあー・・・。金持ちって楽でさいこー・・・・。」
え?なんでこんなに安いかって?
一番近い店が山の反対側なんだよねー。旅館はそのちょっと先だね。
道なりに進んで1.5kmだってさー。
馬鹿だよねー。
学校なんて3kmだよ?
「転移が無かったら住める土地じゃないよー。」
毎回山から出てきたら怪しまれるし、こっそり道っぽいの作るかなー。
でも、最優先は・・・
「このボロい家の改修だねー。」
もちろん付呪で。
自動修復とかあるから治せるよね?
付呪した時の状態に修復とかだったらやだなー。
由香さん、マイホームを衝動買い。
あ、そうそう。
ガンオンとかクロスアウトとかで遊んでたら全く執筆が進みませんでした。