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第8話 侍娘が仲間になりました。

飲食店に来て、席にすわれたんだが、メニューを見ても理解不能だ。

写真があることが唯一の救いだな。

前の世界と同じような料理とかもあるんだな。

和食とかもあるし。


「とりあえず、これで」


俺はとりあえず、米と味噌汁と焼き魚の和食を頼んだ。


「かしこまりました。少々お待ちください」



これ何円だ?

この世界は数字も違うのか?


「なあ、これ何円だ?」

「え、そこに書いてあるでしょ」


わかんねえんだよ!


「えっと、わからない」

「え、どういうこと?」

「俺、字が読めない」

「「え……えええええええ!?」」


すると周りにいた店員やお客が一斉にこっち向いた。


「ど、どういうこと?あんた、本当にどんな教育受けてきたの?」


すると店員がこっちに来て、


「お客様、少々お静かに」

「あ、すいません」


「一体どうやって生きてきたんですか?」


すると今度はエリカが小声で言った。


「俺、違う文字を使ってたから」

「あれ、世界の文字は全部共通のはずだけど」

「俺は日本の文字を覚えていたんだ」

「ますます謎ね。その二ホンっていう国」


すると和食を持った店員がきた。


「おまたせしました。味噌汁と焼き魚と米です」


結構来るの速いな。


て、この人まだ寝てるな。


「お~い、ご飯が来たぞ~」


俺は味噌汁を女の人の鼻に近づけて匂いを嗅がせた。


「ご飯!」


するといきなり起きて、和食に目をやるとガツガツと食べ始めた。


「速っ!?」

「うっ……喉が…………」


女の人は胸のあたりを叩きながら苦しそうにしていた。

詰まったのか。


「ほら、水」


女の人は、水の入ったコップを受け取るとそれを一気に飲み干した。


そして食べ物もすぐなくなってしまった。


「まず、気になることがあるんだけど、あんたって違う国から来たでしょ?」

「そうでござるが」

「ちなみにどこ出身?」

「エキセラ出身でござる」


エキセラか。

多分、昔の日本と同じような感じなんだろうな。


「ちょっと気になるんだけど、なんでここにいるんだ?」

「実は、修行をしに来たんでござる」

「修行?この国に修業するところがあるのか?」

「いや、エグルカの隣の国のヴァイグレインにあるでござる」

「修行ってなんで」

「拙者、侍でござるからな」

「侍なのか」


「ごめんな。余計な話をして」



鑑定。


―――――

光夜こうや 美月みづき

―――――


美月っていう名前なのか、なるほど。


「そういえば、お前、お金あるか?」

「ないでござる」


どうやってここまで来たんだよ。

小舟で漕いできたのか?


「ないのか?仕方ない、俺たちが奢ってやる」

「本当でござるか!?何から何までありがとうでござる」


「何かお礼をさせてほしいでござる」

「お礼か。そうだな………あんたって戦える?」

「うむ、この刀があれば戦えるでござる」

「強いか?」

「自分で言うのもなんござるが強いでござるよ」

「じゃあ、俺たちの仲間になってほしい」


「俺たち、魔王を倒すために旅に出てるんだ」

「魔王でござるか。わかったでござる。魔王を倒したら強くなれるかもしれないでござるからな」

「本当か?いや~、助かるよ」


「そういえば、名前教えてなかったな。俺は西加 輝。で、こいつがライカでこいつがエリカだ」

「こいつって言うな!」

「輝殿にライカ殿にエリカ殿でござるか」


「拙者は、光夜こうや 美月みづきでござる。これからもよろしくでござる」

「ああ、よろしく」


「じゃあ、そろそろ港に向かうか」


俺たちは飲食店を出ると、国の門まで歩いた。



島国ではないってことは大陸か。


「ここって何ヵ国の国があるんだ?」

「え、そうだな。詳しくは知らないけど百か国以上はあるわね」


「じゃあ、この大陸の名前ってなんだっけ?」

「あんた、そんなことまで知らないの?今まで外の情報が入らない環境で育ってきたの?」


まあ、そう思われるのも仕方ない。


「まあ、間違ってはないか。で、なに?」


「この大陸の名は、エーデン大陸です。その大陸に私たちが住む国、エグルカがあります。他にも私たちが行こうとしてる、アルクスカ大陸や、亜人がいるアキラセ大陸、妖精は精霊がいるセイラン大陸の三つがあります」


俺が世間知らずみたいなことを言ったからか、どうでもいい大陸のことまで言ってくれた。


「亜人に妖精に精霊か。一度会ってみたいな」


そんな会話をしていると、気づいたら壁が見えていた。


近くまで来ると、その壁の門がどれだけ大きいのかがよくわかる。

門を通ってから抜けるまで結構時間がかかる。

どれだけ分厚い壁なんだ。

国の門を出ると、港のところまで案内してもらった。


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