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第12話 只今、航海中Ⅲ

うわっ、真暗で何も見えないな。


扉の奥は真暗で、まるで闇の世界にでも通じてるようだった。


とりあえず、明かりを灯すものを探そう。

そもそも、この世界に電気ってあったっけ……


あったよな。ライカたちの店のときも明るかったし、この船の部屋の中にいるときも明るかった。

だから電気的なものはあるだろう。


でも、どこを探っても電気のスイッチ的なものは見つからな……あ、あったわ。


俺はそのスイッチを押した。

すると、その倉庫は一気に明るくなった。


上を見ると電気のようなものがあった。

電気に似てはいるが、少し違う。

傘のようなものはあるが、その中には何もない。

ただ、丸く光ったものが浮いている。


なぜだかわからんが、その光は触らなくてもなにもないところから光ってるということがわかる。


この世界は俺がいた世界で言う中世時代だと思ってたけど、実際は結構技術は進歩してるのか?

それとも、これは魔法か?


スイッチを押せば光魔法で光が出るみたいな。

後で聞いておくか。


それにしても色んな道具があるな。

まあ、倉庫だから当たり前か。


それはさておき、釣り竿はどこだ?

探すと壁のほうにかけられていた。


ちょうど四つあるし、みんな釣りができるな。


俺は釣り竿をとってみんながいる部屋のドアを開けた。


「お前等、釣りをするぞ」

「今でござるか?」

「明日すればいいでしょ」

「俺今日、一食しかしてないぞ?」


「もう夜ですから、寝ましょう」

「そうよ。眠っていれば、お腹もすかないし」

「………そうだな。明日にするか」


俺は部屋に入って、釣り竿は壁に立てかけて、ベッドの横になった。


「それでは、私も」


エリカが俺が寝ているベッドに横たわると、またもや鋭い視線を感じた。

そこを見ると、ライカと美月がこっちを睨んでいた。

だから、なんで俺を睨むんだよ。

俺、なんかしたか?

なんもしてねえだろ、多分。


もういいや。早く寝よう。

空腹も酷いし。








それから数時間が経過した。

俺の目は一向に閉じる様子がない。

やばい、眠れない。

昼寝すぎたか。


みんなはもう寝たのか。

三人の顔を確認すると、ライカと美月は熟睡してて、エリカは爆睡していた。


全員眠りについたか。

俺はまだだってのに。

夜なにも食べてないから、ずっと空腹で仕方がない。


空腹なときに限って眠れないって俺運悪いな。

とりあえず、密室にいると息苦しくなるから、外に出るか。


部屋を出ると、涼しい風が吹いてきた。

気持ちいい。夜の風ってこんなに気持ちいいんだな。


それはいいけど、さっきからお腹の音が鳴り止まない。

なにか食べるもの持ってきてないのかよ、この船。

普通弁当とか提供してくれるだろ。


このままだと空腹で死ぬ。

くそ、なんで俺がこんな目に。

これじゃ先が思いやられるわ。


仕方ない。俺だけで釣りをするか。


俺は部屋から釣り竿を持って船の柵の上に座った。

俺に釣りできるのか?

まあ、やってみないとわからんか。


釣り竿の糸を垂らし、魚が来るのを待つ。

そしてすぐ釣れるかと思ってた。

数分が経過したのに、釣れる気配がまったくない。

本当に魚いるのか心配になってくる。


そういえば釣りするときって餌が必要なんだっけ。

糸に餌つけるの完全に忘れてたわ。

餌ってこの船にあるのか?


俺は倉庫の中を隅々まで探したが、なにもなかった。

餌がなかったら釣りができないだろ。

なんでないんだよ。


そろそろ俺の腹も限界だ。

もういいや、こうなったらもうあれしかない。



俺は手を海の向けて、雷を放った。

すると、海は一瞬光って、それから少し経つと魚がプカプカと浮かんできた。


確か小舟が倉庫にあったよな。

あれを使って魚を取ろう。



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