表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/34

第11話 只今、航海中Ⅱ

暇だ。

ベッドに寝てから何時間が経過したんだと思って時計を見たら、三十分しか経ってないじゃないか。


このときにテレビとかゲーム機があれば楽しめるんだけどな。


仕方ないし、寝るか。


俺はそのままベッドで寝て時間を潰した。




起きると、もう夜になっていた。

ああ、寝すぎた。

今夜寝れるかな。


そういえば昼飯食べてないな。


「起きたでござるか、輝殿」


「美月か。俺、昼飯食べるの忘れてたんだよな」


すると、なぜか美月はギクッとした。

なんか隠してるのか。

後で、聞くか。


「そういえば、ライカとエリカは?」

「風呂に入ってるでござる」

「風呂!?この船、風呂もあるのか?」

「あるでござるよ。船の後ろの部屋に」

「マジか」


俺は部屋を出て、後ろのところに行った。

確かに扉がある。

扉を開けて、中を見ると、脱衣所のような部屋だった。

本当に風呂だ。

俺も入りたかったんだよな。

早速入ろう。


俺はすぐ服を脱いで、風呂の扉を開けた。


「ちょっと輝殿!まだ中には――」


時すでにお寿司。

俺は、二人が風呂に入ってるところを見てしまった、二人の裸を。


「変態!」


すると、風呂場にあった色んなものが俺のところに向かって飛んできた。

その中のディスペンサーが俺のおでこに直撃した。


「い……たい」


俺はその場に倒れて気絶してしまった。


「あ~あ、だから言ったでござるのに」





俺は起きた後、風呂に入った。


「ったく、少しは手加減しろよな。痛てて」


風呂に入った後は、部屋に戻った。


昼はご飯食べてなかったけど、節約になるからいいか。


食べてなかったから、今めちゃくちゃ腹減ってる。

早く食べよう。


食料ってどこだっけ?



あれ?おかしいな。

至る所探したけど、どこにもないぞ。


「なあ、お前等」


すると、三人がビクッと体を動かしたのを俺は見逃さなかった。

やっぱりなんか隠してるな。


「お前等、なんか隠してるだろ」

「「「…………」」」

「なんかあるなら言え」

「………実は……………りんごなくなった」

「なんだそんなことかってなにいいいいいいいぃぃぃぃ!?」


「どどど、どういうことだよ!?りんごがなくなったって、お前等が全部食べたのか?」

「そうよ」

「はい」

「そうでござる」

「全部食べたって、あんだけあるんだぞ?まずそこに驚きだわ」



「お前等、どんだけ大食いなんだよ」

「だって、朝食のときが少なかったから」

「お前は空腹すぎたら普段より多く食うのか?どんな体してんだよ!」


「はぁ、これからどうするんだよ。食べ物なくなったぞ?」

「それなら大丈夫よ。魚を釣ればいいわ」

「釣れる保証はあるのか?」


「それに、魚とかの知識はちゃんとあるのか?」

「………ないわね」

「なら、軽々しくそんなこと言うな!」

「だ、だってえぇ~」


すると、ライカは泣き出してしまった。


「あ」

「何してるんですか、ニシカタくん」

「女の子は泣かせちゃダメでござるよ!」


「ご、ごめん。悪気はなかったんだ……って、なんで俺が悪いみたいになってんだよ!」


「そもそも、お前等も一緒に食べたんだろ!何他人ごとみたいな感じで俺が言ってることを無視してんだよ!」

「ごめんなさい」

「かたじけないでござる」


「ったく、ちゃんと考えて食べろよ」


捨て台詞をはいて、ベッドに寝た。


ま、釣りをしたら暇な時間が減ると思えば苦じゃないからな。


そもそも、釣りって俺したことないんだよな。

初の釣りで釣れるのか?

釣ったとしても食べれるのか?

多分、この世界の魚は、俺がいた世界のやつと違うのだろう。魔物みたいな魚もいるだろうし。


「てか、釣り竿ってあるのか?」

「「「あ………」」」


「これから、どうすればいいんだよ!」


「エリカ、ほら、収納魔法とかでしまってないか?」

「しまってないです………」


ガーン、と地面に手をつく。

これほど絶望的なことに出会ったことはあるだろうか。


「……でも、まだ希望はあるか」


俺は、部屋を出て、運転している船員のところに向かった。


「運転してるところ悪いんだけど、釣り竿ってある?」

「ああ、それなら、あそこの倉庫にあるよ」


俺たちが眠ってる部屋の扉の横にある鍵をかけられてる部屋を指差して船員は言った。


「あの部屋って倉庫だったんだ。でも、鍵かけられてるぞ?」

「鍵ならここだ。ほれ」


ズボンのポケットから鍵を取り出すと、俺に向かって投げてきた。

俺は慌ててそれをキャッチする。


「いや~、助かった。これで釣り竿がないという問題は解決だな」


「なんで釣り竿を今探してるんだ?まだ食料はたくさんあるだろ?」

「それが……あいつらが全部食べてしまって」

「へぇ~、全部食べたねえ……ってえええええ!?全部食べた!?」

「そう……だから、明日食べるものがあるかはわかんないんだよな」


「だから釣りをしてなんとか食料調達をするんだ。じゃあ、俺行くわ」


俺は鍵を持って倉庫に通じる扉に向かった。


鎖で罰点に縛られそれを錠前で鍵をかけている。

別にここまでしなくてもよくね?

扉に鍵穴がなかったからなのか?

まあ、そんなことはどうでもいいや。早く開けよう。


俺は南京錠に鍵を通し、鎖を解き、扉を開けた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ