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予選会

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「それじゃあ、シオンにぃ行って来るね」


「おう、頑張れ!」


そう言いながら、お互いに拳を軽く当てる。キャロはそのまま移動装置(テレポーター)を使い移動すした。

今日は、ドゥエルグランツの新人戦の予選日。1学年の生徒は、ほとんどこれに出場する。もちろん学園側は強制していない。だが冒険者を目指す者達の集まる学園なので、逆に出ない者が珍しい。


その例に漏れず、キャロ、シャロ、ルリも当然の様に予選には、参加している。例えSクラスと言っても、これに関して優遇はされたりしない。自身の実力で本選出場の権利を獲得しなければならない。


「兄さん、私も行ってくるね~」


「シャロも頑張れよ!」


シャロは、行く前のハグを求めてきたので、それに答えてやりながら、応援の言葉を送る。そして、シャロも行ってしまった。

そして、この場に残るのは、俺とルリだけになってしまった。


「「...」」


お互いに見つめ合い、沈黙が続く、だからと言ってお互いに気まずい空気になる訳じゃないけど。しばらくして先に動いたのは、俺の方だった。


「ルリ、こっち来い」


「え?きゃ!?」


いきなり過ぎたのだろうか、ルリは可愛い悲鳴をあげる。俺が何をしたのかは、シャロと同じようにハグをしただけなのだが、シャロの時とは違い、優しくそして思いっきりハグをしたのだ。まぁ恋人としてのハグとも言う。

そして、そのまま耳元で囁いた。


「ルリが、最近悩んでるのは、知ってる。もし話そうと思ったら話してくれ、俺は待ってるから」


「~~~~~~ッ、うん」


耳元で囁かれたのが恥ずかしかったのか、顔を赤らめながら返事をする、だけどルリも俺のハグに抵抗する事なく、俺の背中の方に手を回してくれた。

そしてしばらくハグをした後に、名残惜しい気持ちを隠して、お互い離れる。


「シオン、ありがとう。私も行ってくるね」


「あぁ、気張らずにな。いつもの調子でやれば、ルリなら負ける事はないから」


そうして、ルリ笑顔で答えながら、移動装置(テレポーター)で移動してしまった。この場には、俺1人が残ってしまった。皆が勝ち上がると思ってる俺は、予選を見る事無く、家に帰宅するのだった。


予選は全4グループに分かれた、試合になっており、そこに出場者達が一斉に集まり、開始の合図と共に戦いが始まる。

この試合に出る者には、専用の服が支給される。その服には、付与魔法(エンチャント)〈防壁〉が付けられていて、この魔法が試合の勝敗を決める大事なものだったりする。

この〈防壁〉と言う魔法は、対象者に対する、あらゆる攻撃を変わりに受けてくれる魔法で、一定以上受けると、耐えられなくなり〈防壁〉が壊れてしまう。

そして、〈防壁〉が壊れた時点でその選手は失格になってしまう。


グループ分けは、完全なランダム制で、そのグループに強者が集まる事だってある。だが今回は奇跡的に、キャロ、シャロ、ルリは別々のグループで出場する事になっている。だから俺としてもこの3人が上がる事は予想できた。だが俺達の学園は去年の大会でも優勝しており、1つ枠が多く貰えている。なのでもう1人本選の出場が出来るのだった。



「じゃあ、皆グラスは、持ったかな?キャロ、シャロ、ルリちゃんの本選出場を祝って乾杯!」


「乾杯!」×7


父さんの合図で、祝勝会が始まる。まぁ予想通り、この3人は勝ちあがった。しかも3人とも5分以内に終わらせると言う、学園至上、伝説に残るような事を起こして、試合を勝ち残った。

ちなみに4人目は、アレスらしい。あの王様もちゃっかり出場でて、勝ち残るとか、普通に凄い。


「そういえば、皆試合はどうだったの?危なかったりしたの?」


母さんが食べ物を摘みながら、3人に質問する。予選は一般公開されてないから、学園の生徒しか見る事はできない。だから疑問に思ったんだろう。


「私は、一瞬で終ったわ。合図と同時に動いて、他の人の〈防壁〉を壊して回ったわ」


「私も一瞬だったよ~全体魔法でドカーンとやって、勝ち残った~」


「お義母(かあ)さん、私は、一斉に狙われたので、カウンターを合わせて一撃で落としていったら、終ってました」


と、3人とも違う方法で勝ったのを聞いて、思わず俺と母さんと父さんは笑ってしまった。それと同時に同じグループにいた他の子達が、可哀想に思えてしまった。


その後も皆で騒いで、とても長くて楽しい夜になった。












~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


魔法解説


〈防壁〉土属性、初級魔法。あらゆる攻撃を変わりに受けてくれる魔法誰でも使えるようになる魔法だが耐久値はあまり高くない。だが完全にマスターすれば、超級魔法ですら防げる〈防壁〉になったりする。

フィン「最近、僕達の出番少ないね」


ミリア「まぁ、親の出番なんてあまり多いものでもない、と思うわよ」



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