神の世界もいろいろ
投稿1日遅れて、申し訳ないです。
それと今週は木曜日投稿できないかもしれません。ごめんなさい
こんな作者ですがよければ、ブクマと評価お願いします
キーンコーンカーンコーン
「シ、シオン君。授業が始まってしまったのだけど」
「そうですね」
カスミ先輩を空き教室に連れ込んだら、授業開始のチャイムが鳴った。もちろん俺も先輩も授業はあるが、気にしていない。
カスミ先輩はソワソワしているが。
「先輩。ここで色々事情を説明するか。何も話さず俺に消されるか。どっちがいいですか?」
「さぁ、シオン君。お話を始めようか」
カスミ先輩は俺との話し合いを選んでくれた。キリッと表情を変え、ソワソワしなくなくなったが。その足はガクガク震えている。
「質問ですが、俺について、どこまで知っているんですか?」
「君が夏に合宿で、半神になった事以外は、知らないよ。あと。ルリちゃんと良い雰囲気なのは見ていて分かるぐらいかな」
「そうなんですか?じゃあ妹達と血が繋がってないとか、俺が転生者だって事は?」
「え!?」
しまった。俺がそう思う時にはすでに遅く。キラッキラした目でカスミ先輩が俺を見てくる。
しかも、手をわっしゃわしゃしている。正直怖い。
「ねぇねぇ、シオン君。今の話しもっと詳しく教えて、ぐふぐふ」
かなり恐怖を感じました。本当にこの人、目がトリップしてしまっている。しかも涎まで垂らしている。
とりあえず距離を取りながら。一旦冷静になる。
「それで、どうして俺の事、知っていたんですか?」
「うーん、あまり詳しくは言えないんだけど。神って名乗る幼女から。シオン君の事を教えてもらったんだよね」
また神関係なのか。正直もう、うんざりする。しかも幼女か...最近レオだったり、リアンだったり。俺の周りに幼女が増えて来ている。
俺は、頭を抑えながら、まるで困ってるような表現をする。
『ドゥエサス、見てるんだろ。状況を説明してくれ』
『うむ、正直わしにも分からん』
うわ、使えねー。そんな事を心の中で思ってしまった。神様なのに、最高神なのに。
俺の様子を見て、心配そうにカスミ先輩が近づいて来る。こうやって見る分には悪い人には、見えないし放っておいてもいい気がするが。後々になって裏切られでもしたら面倒な事になるのは分かりきっている。だからここである程度の状況は把握しておきたい。
『そういえば、お主に言ってなかったことがあるのじゃ』
突然、ドゥエサスが呟き始める。顔は見えないが、その声はなんだか申し訳なさそうだった。
『前に会ったとき、わしはお主に神は世界に干渉できないと言ったが、実は抜け道がある。これは前任の最高神であるゼウス様が作ったルールなのじゃが、下位の神に限っては、世界に降り立って暮らすことができるのじゃ。まぁお主に分かりやすくいうなら、神の研修期間的な奴じゃな』
次々に分かる、事実に俺の頭はついてくのに必死だった。というか神の世界の研修期間ってなんだよ。神様はいつから、会社みたいな制度を取り入れてるのか問い正しくなってきた。
「シ、シオン君?大丈夫かい?なんだか顔色が優れないみたいだけど?」
「気にしないでください。それよりカスミ先輩はなるべくそこを動かないでください。正直、敵対したくないので疑惑が晴れるまで動かないでください」
「ア、ハイ」
ちょっと心苦しいが、今逃げられると何も分からなくなるのでここに止まってもらう。〈行動制限〉を使えば固定できるがわざわざそのような事はしない。流石に可哀想に思うから。
『話を続けるぞい。わしの管理するシュテルクストにも、様々な下位の神がおる。そして世界に住む時わしの許可なぞ必要ない。つまり、どんな神がおるのか、わしにも把握できてないのじゃ。そして、あくまで予想じゃが、そこの娘はたまたま神と出会い力をを貰ったラッキー娘だと思うのじゃ。現に観察しても契約した神の事は全く分からない。まだ2つ名のない神なのじゃろう。シオンが敵対してもまったく、脅威じゃないのじゃ』
『じゃ、とりあえず保留って事でいい?』
『うむ、大丈夫だと思うぞ。まぁわしのほうでも探りは入れるが、わかり次第また連絡を入れるのじゃ』
そう言って、神様の声が途切れた。聞きたい事はたくさん残ってはいるが、今は仕方ない。とりあえずカスミ先輩は危険じゃない事がわかったので、それでよしだと思う。
「先輩。とりあえず状況を整理したので、もう大丈夫ですよ」
「ほんと?私消されない?」
「はい、消しませんし。敵対もしません。カスミ先輩が何もしてこなければ」
「ヒッ!」
俺の言葉の最後に軽く威圧を飛ばしてみる。これは脅しではないぞ、と釘をさすために。またガクガク震えだしてしまった。ちょっと小動物みたいで可愛い。
「わ、私はこれで、失礼するね、まだ授業も残っているし、それじゃあ、また」
そう言って、カスミ先輩は一目散にこの部屋から飛び出していった。だが最後に振り向き「解説者の事、忘れないでねと」言い残していってしまった。
そのタイミングでちょうど、授業が終るチャイムが鳴り。結局俺は、一時間目をサボってしまったのだが、この事を問い詰められるのは、また別のお話。
...とか思っているが、どうせ教室に帰れば鬼の形相の先生が待っているので、このあとの授業をサボる事を決心しながら、俺は廊下を歩いていくのだった。
カスミ「生きてるって、最高...」
???「あの子は、凄いけど所詮私と同じ、下位の神と契約してる子だろうし怯える必要はないよ」




