シオンの告白
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勇者騒動が終って数週間がたったある日の事。今日は大事な話をしようと人を家に呼んだ。
「このメンバーが集まることって、ほとんどないよな」
「そ、そうだね。なんていうかプレッシャーが凄い」
今日は学園がお休みの日。俺たちの家のリビングにはいろんな人が集まっていた。
まず、
「会えて嬉しいよ、息子のアレスから話は聞いていたが君に興味があったんだ」
「シオン君、言われた通り父上を連れてきたが今日は何をするんだ?」
国王ことウロノスさんとアレス。この2人だけでも凄い人物だが他にも...
「僕がこの場にいていいのかな?」
「だ、大丈夫じゃないかな?ゆう君も一応勇者だもん」
妙に畏まってる勇者こと勇輔さんと、愛美さん。すでにこれだけで国王、王子、勇者と誰でもしてるような人が集まっている。
だがこれだけでは終らない
「まさか、今日勇輔君もいるなんて、私最大の誤算」
「姉さん、そういうこと言っちゃだめっすよ」
「ねぇお爺ちゃん、私達完全に場違いじゃない?」
「フォルテ、そういう事は気にしたら負けじゃ、呼ばれたんだからドーンと構えとけばいいのじゃ」
蒼井姉弟とネベール家族。ちなみにグラハム先生とフォルテ先生の苗字?この世界で言う所のファミリーネームがネベールなので、ネベール家族でまとめた。
他に
「流石にこれだけ人数集まると、リビングが狭く感じるね」
「そうね、でもどうしてこれだけの豪華面子が私達の家にいるのかしら?」
「シオンにぃがまた何かやらかすわ」
「兄さん、自重してね~」
俺の家族である父さん、母さん、キャロ、シャロがリビングにいる。
この時点ですでに14人いるのだが、あともう1人来る予定がある。
そんな事を考えてると家のチャイムがなった。
「母さん達、俺が出るから待ってて」
すぐに玄関に移動して、扉を開けるとそこにはある人が立っていた。
「待ってました、もうすでに他の人は集まってるので、リビングに行ってください」
そう言って最後の1人を案内する。
その人がリビングに入った瞬間に一部の人は凍りついた。
「初めましての人は初めまして。私はアイラです。ルリのお母さんで魔王です」
アイラさんが凄く軽い感じで挨拶しながら、物凄い事を言い放った。
それまでアイラさんと面識のなかった人達もアイラさんの正体を聞いて固まった。
本日、俺達の家には、俺達家族と魔王親子、国王と王子に勇者とその幼馴染、転移者姉弟とネベール家族が来ていた。ある意味で物凄く恐ろしい空間になっている。
「さて、今日集まってもらったのは、俺の正体について話そうと思ったからで、この仲の何人かはすでに知ってるけど、改めて聞いて欲しい」
ざわ、ざわ。いきなりの俺の言葉に周りが少し騒がしくなる。
「実は俺は、この世界の人間であって、この世界の人間じゃないんだ。詳しく説明すると体はこの世界で生まれたけど。今の俺の意識、精神は別の世界で育ったものなんだ。分かりやすく言うと転移者に近いものだと思ってもらっていい」
話初めは少しうるさかったが、途中から全員が俺の話を聞き入るようにして聞いていた。
「俺は転生者って呼ばれる存在で、将太や花蓮さんが会った神とは違う神様に転生させてもらった。少なくても俺が普通の人じゃない事は俺のステータスを見てもらえば分かると思う。〔ステータスオープン〕」
説明の1つとして俺は自分の異常すぎるステータスを皆に見せた。
それを見た皆は絶句する。
力-SS
素早さ-SSS
魔力-SSS
体力-SS
防御-SS
これが今の俺のステータスになっている。本来この世界ではステータスがオールSになった時点で超人や人外と呼ばれる。
だから俺のステータスは異常そのものだった。
もっと分かりやすくやばさを伝えるなら。この世界で最強トップクラスの魔王様と俺のステータスは同じぐらいなのだ。
「そして俺からのお願いなんだけど、この事は基本的に他言無用でお願いしたい、いやお願いします。あまり面倒ごとにまき込まれたくないんだ、それとこの力を軍事的な事に使うつもりはない。それを言いたくてわざわざアレスとウロノス様には来てもらったんだ」
「シオン君、もし私が君に強制的に戦争に出てもらおうとしたらどうする?」
ウロノス様はいっけんふざけ半分で言った用に見えるが、目は笑ってない。
仮にここで俺が「そしたら戦争に出ます」とか言ったら、きっと本当に俺を使うだろう。まぁ出る気はないけど。
「そうですね、俺はこの王都が好きです。仮に他の国に攻められたりしたら、防衛として出るかもしれませんが、仕掛けるときに俺を強制的に使おうと言うなら...まず俺と戦争になりますよ」
「そうか、余計な事を聞いたな。気分を悪くしたなら謝ろう」
「いえ別に、先に言っておかないといけない、と思ったから言ったまでです」
俺の話は決して長い話ではないが、俺の中ではとっても重要だった。これでようやく秘密を背負う罪悪感から開放された。
俺の話は終って、みんなが俺に対する疑問を上げてった。
本当の親を知らないのか、とか
神がどんな人物なのか、とか
実際俺はどれくらい強いのか、とか
俺はとりあえず答えられる範囲で答えていった。
一通り答えてもう質問がなくなったと思ったら、アレスがまた質問をした。
だけどそれは、俺に対する質問ではなかった。
「気になったんだが、ルリさんのお母さんが魔王様って事はルリさんは魔族なのか?」
その瞬間全員の視線がルリに向く。いきなりの事にルリも後退りしてしまった。
考えてみれば、当然のことなんだけど、今まで人間と思って接してきたアレスからしてみれば確認したい事なのかな?
「はい、私は魔族です。今まで騙してしまってすいません」
ペコリ、と頭を下げるルリ、そして魔法を解き本来の姿に戻る。
と言っても、基本的に姿は変わらない。お尻のほうから尻尾が生えてるだけなのだ。
「さて、そろそろ本当に質問はなくなったかな?」
周りを見て、皆頷いている。それを確認してこの話し合いを終わりにした。
時間もちょうどお昼頃だったので、母さんが料理を作り来てもらった皆に振舞う。
大人数でわいわい食事をいてる中、急に花蓮さんが俺とルリの関係をばらして、また騒ぎになった。
結局その日の夕方まで、話し合いは終らなかった。
フィン「やっぱりシオンは普通の子じゃなかったんだな」
ミリア「それでも私達の大事な子供に変わりはないわ」
フィン「そうだな」




