勇者とご対面
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「皆さん、お待たせしました。全員揃ってるので、今日の話をし次第、訓練場にいきます」
会議が終ってクラスに来たフォルテ先生は点呼を取って、生徒確認をおこなった。
今日はこの学園に転移者が来て生徒達に知識や技術を教えてくれる、特別な一日。その事もあってか学園全体が少しお祭りムードになっている。
この学園は、1学年300人でSクラスの人数はどの学年でも12人。あとの288人はFからAまでの6クラスに成績優秀順でわけられている。1クラスの区切りは48人だそうだ。
1学年1クラスづつに、4人担当者がいて、その中の誰かが転移者となっている。もちろん4人全員が転移者ということもあるが。
来る転移者は、基本的には王都で名のある冒険者だったり、神からチート級の能力を貰った人だったりするらしい。
「今回ですねなんと、クラス担任たちの間でくじ引きがおこなわれ、私が見事に勇者様たちが、このクラスの講師になってもらう権利を引き当てました」
先生は言い終えると同時に、ドヤァ と効果音が付きそうな表情で俺たちを見てきた。
クラスメイトもそれを聞いて「おぉ!」と声を上げていた。
その中で微妙な表情な俺とルリと将太とアレス。互いが目が合い勇者パーティーの誰かが起こしたあの事を思い出した。
「まぁそういうことで、今日は皆さんにとって、とてもいい一日になると思います。勇者様達から得られるものを色々吸収して、今後の学園生活に生かしましょう、では先生は先に訓練場に行きますので、準備ができたら、皆一緒に来てください」
そういい残してフォルテ先生は教室から、訓練場に向かった。
確かに勇者達の誰かに警戒する必要はあるが、それ以上に今回得られるものもあるかもしれない。実際勇者ではないが、それとほぼ同列に語られるであろう魔王から、得られるものがたくさんあったから。
「シオンにぃ、なんで立ってるの?、皆先行っちゃったわ」
「兄さん、早く行こうよ~」
「え、あれ?」
気が付けば教室には俺とルリとキャロとシャロしか残っておらず、俺達も訓練場に移動した。
前にも話した事はあるが、確認をしよう。
今から俺達が向かう訓練場は、基本的に1年Sクラスの使う、訓練場になっている。
ちなみに訓練場はいくつかあるのだが基本的にクラスで分けられていて、使う訓練場は変わってくる。
Sクラスだけ各学年に1個ずつ訓練場が用意されている。
そしてこの訓練場は基本的に校舎から少し離れていて、歩いていくと距離がある。だから学生達は皆、学園内にある移動装置という装置を使って移動する。
移動装置は大き目の円状のものでそこに立って魔力を流すと、自分の行きたい場所近くの移動装置に跳ぶことができる。
「いつも思うけど、テレポーターって便利だよね」
「確かに便利だけど、俺もルリも〈転移〉使えるから、なくても問題はないんだよな」
「いいな~〈転移〉私もあと少しで使えると思うんだけどな~」
「皆はいいわよね、私は〈転移〉使える気がしないわ」
テレポーターについて皆で話しながら移動すると、すぐに訓練場に着いた。
そこにはいつものクラスメイトと先生、そして見たことない人達で男性2人、女性2人の4人いた。
「はーい、皆さん注目」
手をパンパンと鳴らし皆が一斉にフォルテ先生の方を向く。
そして、俺達が知らない4人の方に手を向けた。
「こちらの方達が勇者様たちです!勇者様、軽くでいいので自己紹介をお願いします」
フォルテ先生の言葉を聴いて勇者パーティーの一人が前に出た。
「新塚勇輔、勇者で転移者だ、よろしく」
始めに自己紹介したのは勇者その人だった。なんと言うかどことなく暗い雰囲気で勇者っぽさが微塵もなかった。
その後は続いて他の人達も自己紹介していった。
「わ、私は星草愛美です。ゆう君の幼馴染で同じ転移者です」
「はーい、わ、た、し、はエピーロよ、この世界で勇輔様に選ばれた女よ」
「自分はヤークトフントって言います。名前長いんでヤーさんとかヤークさんって呼んでください。半年程前に王都に来てちょっと前に勇輔さんに勧誘されました。パーティー内ではまだまだ下ですが、分らない事とか聞いてみてください」
勇者のパーティーが自己紹介し終わった時に改めて4人を観察する。
まず勇者だ、さっきも思ったが暗い雰囲気で、これは気のせいかも知れないが焦点があってない気がする。
次に勇者の幼馴染だ、ずっとそわそわしていて、何かを気にしているように見える。何を思ってるかは分らないけど。勇者の事を時々見てることから、勇者関係である事は間違えない。
その次が3番目に自己紹介した。エピーロという女性。勇者に気があるのかちょっと露出度の高い服装で勇者に引っ付いている。勇者も気にしてないのか、あれがいつもの事でなれてしまったのか。エピーロさんが、くっついていても何も言わない
最後にヤークトフントことヤークさん、なんていうか...残念な下っ端っぽい。だけど勇者のパーティーにいるという事は実力は本物だと思う。
見ただけなら、個性は揃いのちょっと変わったパーティーにも見える。だけど勇者の事がどうしても気になった俺はついつい、〔完全鑑定〕を使ってしまった。
鑑定結果
名前 新塚勇輔
種族 人間、異世界人
状態異常 傀儡化、術者エピーロ
見ちゃいけないものを見てしまった。というか勇者パーティーが思った以上にどろどろしていた。
そして、色々問題のある特別授業は始まった。
ノア「将太、思ったんだが転移者と呼ばれる物たちは、基本的に髪が黒いものなのか?」
将太「そうっすね、例外はもちろんあるっすけど、僕がいた場所はだいたい皆髪は黒かったっすよ」
ノア「そうなのか、変わってるな」
将太「まぁ、僕からしたら、行く先々でいろんな髪の人と出会うってのが違和感っすけどね」




