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どんな状態異常も治る薬草

木曜日は一応不定期って言ってますが、可能なら更新していきます。

「〈光の審判ホーリージャッチメント〉」


俺が魔法を使った瞬間、結界の外が光に覆われる。

すでに日は落ち辺りは暗くなってるにもかかわらず、エルフの里周辺は一瞬光が支配した。

だが少しすれば光も消え、視界には少し前と同じように薄暗い森が広がっている。

違う事があるとすれば、おびただしし数の魔物は全て消えてしまってる事だ。


「よし片付いた」


一応〈索敵(サーチ)〉で消しきれなかった魔物がいないか確認して、里のほう戻っていった。

俺が戻ってくると、それを見つけたエルフ達が口をあけて放心していたのに、「ウォー!!」とよくわからない声を出しつつ、俺のそばによってきた。

後からリーランさん家族とルリがやってきて俺の周りにいたエルフ達を散らす。


「シオン殿いろいろありがとう、とりあえずここで話しをしていると騒がしくなるから、また家に来てくれるか?」


「えぇ、わかりました」


エルフ達の熱い視線を受けながら俺達はリーランさんの家に入っていった。

俺とルリは最初にリーランさん達と話した部屋で待機して、リーランさん達はドリアーナさんのいる部屋に行ってもらった。

待ってる時にヒマリちゃんとシイナちゃんの泣く声が聞こえてきたり、目頭が熱くなるのを感じた。

しばらくしてリーランさん達は戻ってきた、驚く事にドリアーナさんも一緒に来ていた。まだ動けないと思っていたが、恐るべき回復力だ。


俺とルリの正面にドリアーナさん達が座り改めてお話が始まった。


「シオンさん、ルリさんこの里の族長として改めてお礼を言わせてください。本当にありがとうございました」


そういって、ドリアーナさんは深く頭を下げる。

少したって頭を上げまた話し始めた。


「ところで、夫から話は聞きました。用事があって里を探していたんですよね?私たちにできることがあれば協力させてください」


「実は俺たちエルフのいる場所にしかない、特別な薬草を探してまして。どんなものか知ってますか?そしてもしあればそれを譲ってもらいたいです」


「「!!」」


俺が用件を伝えるとドリアーナさんとリーランさんが驚いた様な表情になった。そしてすぐ険しい顔をした。


「失礼ですが、その話どこで聞きましたか?」


ドリアーナさんの声は若干低くなり、それがかなりやばい情報だと思うには、十分な理由だ。


「その話は私のお母さんから聞いた話で、正直おとぎ話だと思っていました。ですがその反応からするとあるんですね?」


「ルリさんのお母さんですか...名前、なんていうんですか?」


「お母さんの名前はアイラって言います、アイラ・サタナスです」


名前を聞いた時ドリアーナさんとリーランさんは顔を見合わせた。そして何かに気づいたようでさっきまでの少しピリピリした空気が和らいだ気がする。


「そうですか、あの方の娘さんですか。わかりました今回のお礼ということで、今からその薬草を持ってきます。ちょっとまっててくださいね」


ドリアーナさんが立ち上がり扉を出て家の奥に消えてく。

それにしても、あの方?おそらくドリアーナさんとリーランさんはルリのお母さんの事を知っているようだ。


少しして、ドリアーナさんが帰ってきた。その手には見るからにも聖なる物、と主張するような薬草が握られていた。


「これは、神草(かみぐさ)といって。名前の通り神が作ったといわれている聖なる薬草です。この神草とハルモニーを調合すると、神の雫(エリクサー)という物ができます。それを使えばどんな状態異常も治るでしょう、はいどうぞ」


俺はドリアーナさんから神草を手渡される。

マジで聖なる物だったこの薬草。だがまぁまさか半日も経たないで花蓮さんの治すための素材が手に入ったのは幸運だ、急いで帰る理由ができた。


「神草、本当にありがとうございます」


「いえいえ、それよりもう行かれるのですね、本当ならもう少しいろいろ話したいですが仕方ないでしょう、1つだけ約束してください。この神草のことはあまり人に教えないでくださいね」


口辺りで人差し指を立てシィーと言いながら、微笑むドリアーナさん。うん、美人の微笑みはすばらしいな、一瞬クラッときそうになる。ルリからの視線が怖いので無表情を保っているが。

どうやら、俺たちが急いでるのは、ばれてるらしい。見かけによらず観察能力がすさまじいな。

急いでいるのは確かなので、ここで帰らせてもらう事にした。


「神草ありがとうございました、最後にこれのお礼といっては何ですが、里に結界を展開しておきました。ただ認知阻害や方向感覚を狂わすような効果はないので、それはドリアーナさんが回復したら展開してください。ドリアーナさん完治するまでは安静にしていてくださいね」


「そんな事までしてくださるなんて、本当にありがとうございます」


「シオン殿、ルリ殿、本当に助かった。また何かあったらここに来るといい、その時この里の全員で最高のもてないを約束しよう」


「シオンさん、ルリさん、始めの時は疑ってごめんなさい、そしてみんなを守ってくれてありがとう、またいつか来てね」


ドリアーナさん、リーランさん、ヒマリちゃんが見送ってくれて。リーランさん達の家からでた。

そのまま、来たところから出ようとすると後ろから「まってー」と声が聞こえた。

俺たちが振り向くと、そこにはシイナちゃんがいた。


「シオンお兄さん、ルリお姉さん、ほんっとうにありがとね。お母さんも元気になったし、里も救ってくれて、あたしすっごく感謝してるんだ。だからねこれはあたしからのお礼、本当はお母さんに使う予定だったけど、もうあたしには必要ないから」


そう言って、片手持っていた()()()()を両手で包み込み、お祈りをするようなポーズを取った。するとその草は光り出し、その手には神草があった。


「内緒だよ、ばいばい!」


そうして、シイナちゃんは手を振って、お家のほうに戻っていった。

今の現象はなんだったのか?どういう事なのか?謎は深まるが、今戻っても教えてはくれないだろう。


こうして、無事花蓮さんを治すための素材をエルフの里で手に入れ、王都サブメラに帰るのだった。











~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


キャラの名前について


前々から考えていたのですが、ファミリーネームをキャラにつけることにしました。ファミリーネーム又の名を苗字ですね。


キャラによって機会があれば出していきます。

そのつど最後に紹介させてもらいます。


ルリとアイラ今わかってる魔王の血筋です

正式な名前は


アイラ・サタナス


ルリ・サタナスです。

ドリアーナ「まさか、あの方の娘さんだったのですね」


リーラン「それなら、あの魔力量もあの凄まじいまでの強さも納得だ」


ドリアーナ「それじゃあ、シオンさんはいったい何者なのかしら?」


リーラン「少なくても、ルリ殿よりも明らかに強いだろうなシオン殿は」


ドリアーナ「本当に何なのかしらね?」

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