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エルフの里

ここに来て古代森林に帰ってきました。

またあの魔法が炸裂するかも…

亜人とはエルフ、ドワーフ、鬼人の3つを合わせたものであり、それぞれが他の種族よりも数が少ない事から亜人という括りで、1つの種族でまとめられている。

そして今回探しているエルフは森に住む生き物で、基本的にはのどかな場所にいるといわれている。


「それでシオン、古代森林までどうやっていくの?近くにエンド村はあるけどそこに行く馬車は今日はもう出てないよ?」


将太の家を出たから少ししたところでルリが聞いてくる。ちなみに俺がエンド村に住んでた事は知っている。

もう日も落ちていて、家に帰っているであろう人達もいる。この時間ではもう馬車は使えない。

そんな中ルリを人がいない場所までつれてきた。


「ルリ、そもそもサブメラからエンド村まで普通に行けば数日はかかる、さすがにそんな時間はないだろう。てことで〈転移〉していくぞ」


「あ、その手があったわね」


俺達はすぐに〈転移〉を使い古代森林の前まで来た。数日かかる場所を一瞬で来れる〈転移〉は本当に便利だと思う。

それにしても、少し暗い時間に古代森林に来るのは初めてで、なんだか恐ろしい感じがする。いかにも、何か出ますよ、的な雰囲気だ。


「古代森林に来たのはいいけど、エルフのいる場所なんてわからんよな?」


「ごめんね、そこまではわからないや」


物凄く広い古代森林を適当にに探していてもエルフは見つからないだろう、とりあえず〈索敵(サーチ)〉を使って探そうとしたその瞬間


「キャー!!」


と。森の中から叫び声が聞こえた。

俺達は顔を見合わせ〈索敵(サーチ)〉を使い、急いで叫び声のする場所に向かった。


森の中をだいぶ進んだところに叫び声をあげたと思われる、フードをかぶった少女らしき子がいた。

その少女の周りには複数のオークが、少女に襲いかかろうとしている。だが少女は〈結界〉を使用してい、オークが近がないようにしていた。


「ルリ、その子の救出してこの場から離れてくれ、俺はオークをやる」


「わかった!」


俺は少女の一番近くにいたオークを蹴り飛ばして、少女とオークの間に入り込んだ。少女はその光景に「え、え?」と困惑してるようだが、ルリが少女を連れて子の場を離れた。


ルリが離れていくのを確認し、改めてオークを見る。蹴り飛ばした奴を含めないで、残りは5体。その中に一際大きいオークもいた。おそらくハイオークだろう。

オーク達はさび付いた斧とか尖った棒のようなものを持っている。俺すぐに〈ディメンションバック〉を使い中から剣を取り出して構えた。


オーク達はハイオークを除きいっせいに襲い掛かってきた。がその動きはどれも遅く、一対一体確実に首を斬って殺していった。

四対のオークが死んでハイオークが動き始める。手にはそこそこの斧を持っている。その斧を真上に振り上げ俺の頭をかち割ろうとしてくる、がやはりその動きは遅く、振り上げた瞬間にハイオークの首を斬り、頭がポトリと落ちた。


オークを倒し終わった後、ルリと助けた子と合流する。

見るとその子は少し震えていた。


「大丈夫か?どこか怪我とかしてないか?」


俺の言葉に返事はしないが、首を縦に振って答えた。

フードを被ってて顔はよく見えないが、おそらく少女だと思う。


「こんな所で何してるんだ?」


「ちょっとシオン、まだ震えているんだから、怖がらせないで」


「すまん」


ルリに怒られてしまった、怖がられる気なんてないのに…

少したち、落ち着いたようで少女は震えも止まっていた。


「危ないところを助けてくれてありがとう、私はシイナこの古代森林に住んでるエルフの里の族長の娘なの」


シイナという少女は自分の正体を打ち明けると同時にフードをとった、顔立ちは、幼く耳がとんがっていた。

ちなみにエルフは基本的に耳がとがっている。そして美男美女率が多いらしい、それ耳以外、外見は普通の人間と変わらない。


それにしてもこんなに運良くことが運ぶとは思わなかった、たまたま襲われてた少女を助けたらそれはエルフで、しかもエルフの里の族長の娘。上手く行けば明日には花蓮さんの薬を作ることが出来るかもしれない…


「シイナちゃん、お兄さん達エルフの里に用があったんだ、よかったら案内してくれない?」


「うーん…」


シイナちゃんは迷ってる用だった、まぁ流石に誰とも分からない人間は入れられないか…

と思っていたのだか


「うん、お兄さん達は助けてくれたし、いい人そうだからいいよ」


案外あっさり、いいと許可が出た。ここまでことが上手く進むと流石に怪しむが今はそんな時間もないだろう。

とりあえずシイナちゃんについて行くことにした。


シイナちゃんに連れられて、森の奥深くまで来た。そこには色んなエルフが生活していた。だが全員が全員忙しそうにしている。


「シイナ、あなた何してるの!?そんな誰とも知らない人間なんか連れてきて!!」


「お姉ちゃん違うの!このお兄ちゃん達は私を助けてくれたの!」


シイナちゃんとそのお姉さん?が里の前で大声で喋っているのを聞き、他のエルフもこちらに注目する。


「なんの騒ぎだ」


騒がしくなった里の前に、ついに1番大きな屋敷から1人の渋いエルフがやってくる。


「シイナもヒマリ何をしてるこの忙しい時に、そしてそこの人間はなんだ」


「お父さん、この2人は森でオーク襲われそうになった時に助けてくれたの」


お父さんと呼ばれた渋いエルフが目を細めて俺とルリを凝視する。

そして頭を下げた、その光景に里のエルフが驚いている。


「娘が世話になった、今は忙しくて持てなくし暇はないがゆっくりしてくれ」


そう言って、頭を上げ帰ろうとした所を俺が呼び止める。


「待ってください、あなたがこの里の族長さんですか?そして今から何が起ころうとしてるんですか?」


しばしの沈黙そして振り返って、そのエルフは悲しそうに言った


「私は族長ではない、族長は私の妻だ、だが今は病に伏せていて、会えないであろう、そしてこの里の族長が伏せたことにより結界が弱まった、近いうちに多くの魔物がこちらを襲ってくるだろう、そなた達もここに残るより早めに帰った方がいい」


やっぱりことはそんなに上手くいかないらしい、まぁここまでが順調すぎたんだけど、俺はルリの顔を見る、だがルリはもう答えを決めてるのだろう。


「シイナちゃんのお父さん、その魔物別に俺たちが倒してしまっても構わないんでしょう?」

シオン「オークとエルフ…日本の同人誌ではよく目にしたな」


ルリ「何を考えてるか分からないけど、とりあえず最低だってことは分かった」

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