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学園長とお話しました。

今回はほんの気持ち短めです。


「待っていたよ、シオン君中に入り椅子に座りたまえ、少しお話をしようか」


部屋の中で学園長と赤髪の男性が俺を待ち構えていた。

学園長とは過去に入学試験で会っていたが、赤髪の人ははじめてみる人だった。


「学園長入学試験ぶりですね、ところで何故俺は呼び出しをくらってるのですか?」


ノアの件以外で問題を起こした記憶がないから、呼び出される理由もわかっていない、すると学園長は俺の緊張を察したのか少し笑って話し始めた。


「別に今日呼んだのは、シオン君が問題を起こしたからじゃないよ、簡単な面談と紹介したい人がいるから、呼んだだけだよ」


「紹介したい人ですか、そちらの人ですか?」


俺は赤髪の人を見る、よくよく見ると知ってる人に似てる気がするが、誰に似てるか思い出せない。


「そう、こちらの人だ。気づいたかもしれんが、こちらはフォルテ先生の親族で、今年から学園の特別教師になってくれてる人だ、では自己紹介のほうをお願いします」


そこで、赤髪の人が1歩前に出る


「紹介に預かった、わしはフォルテの祖父で名はグラハムじゃ、よろしく」


そう言ってグラハム先生は右手を出してきたので、握手しようと俺も手を伸ばした。

俺が手に触れようとした瞬間グラハム先生は体勢を変え俺の胸ぐらを掴もうとしてきた。

いきなりだったが上半身を反らしてかわし、カウンターを打つ、だが見事防がれてしまった。


「さすがじゃな、あの一瞬でカウンターまで打ってくるとは、普通なら何もできずに硬直してるのだが...」


「俺を試したんですか?」


「まぁ、そんなところじゃ、結果のほうは驚きじゃがな、さすがはあの二人の子供か」


最後のほうは何を言ってるかわからなかったが、ひとまず認めてもらえたらしい。

その後、学園長とノアの件やシャロの件を話した。


「今日はいきなりの呼び出しですまなかったな、最近は何かと物騒じゃから気をつけて帰るのじゃぞ」


「わかりました、忠告ありがとうございます」


立ち上がり部屋を出ようとした時にふと、ある事を思い出した。


「そういえば学園長、初めて会ったとき語尾が「のじゃ」とかだったような」


「あー、あれはキャラ作りだよ、見た目がこんなお爺ちゃんだから、あの喋り方のほうがそれっぽいだろ」


「あ、そうでしたか、失礼しました」


俺は学園長室を後にした。

衝撃の事実、学園長はキャラ作りをする!!


「ん、あれは?」


学園を出て、家に着きそうになった頃、反対方向からキャロが走っくる。


「おう、キャロそんな急いでどうしたんだ?」


「お願い、シオンにぃ助けて!!」


キャロはかなり焦っているようで内容も何も話さず、あれに助けを求める、よほどの緊急事態らしい。

よく見ると、かなり汗もかいていて、息も上がっていた。


「そんなに慌てて、一体どうしたんだ?」


「ルリちゃんの気配が消えた!」


「...は?」


キャロノ言った事に、間抜けな反応しかできなかった。

冗談かと思いキャロ見るが、かなり真剣な表情で嘘など言ってるようには、見えなかった。


「キャロ詳しい話を聞かせろ」


キャロいわく、学園を出た後三人でいろんなお店を見て回っていたと。

途中でルリが「用事を思い出したから待ってて」と言い、待ってたと。

なかなか帰ってこないから、どこにいるのか〈索敵(サーチ)〉で探した時すでに気配が消えていたと。

そして今、王都中を探し回っていたと。


「シオンにぃ、ごめんまさかこんな事になるなんて」


今にも泣きそうになりながらも、キャロ泣かずに俺に謝った。

俺は、そんなキャロを抱きしめて頭を撫でる。


「気にするな、キャロが悪いわけじゃない、それより今はルリを探すのが優先だ、キャロは先に帰って、母さん達にこの事を伝えておいてくれ、ルリはまだ王都に必ず連れて帰るから」


「わかった、ありがとうシオンにぃ、ママ達に伝えたら私もまた探すから」


そうしてキャロと別れすぐに俺も〈索敵(サーチ)〉を発動する。


「王都を探しても確かにルリの気配は見つからない、だが...」


ここ王都は、かなり大きくさらにたくさん人も住んでいるが、一部普段は、人の気配のない場所あったりもする、大体そういうところにいるのは、職を失った者や、お尋ね者だったり、犯罪者だったりする。そういう所を簡単に言えばスラム街という。

そして今回の〈索敵(サーチ)〉で普段人がいないスラム街に、かなり人がいる場所を発見した。


もしかしたらいない可能性もある、だがそんな事は考えずその場所を目指した。

そして移動中にシャロの魔力を探し〈テレパシー〉を使う。


『シャロ聞こえるか?』


『あ!兄さん、大変なのルリちゃんが』


『話は聞いてる、そしてルリがいそうな場所を特定した、今から場所教えるからそこで合流だ』


『わかった、急がないとね』


スラム街の場所を教えて、俺も急ぎそこまで向かう、場所的にはシャロのほうが近いのでシャロが先に着くだろう。


俺は〈身体強化〉を使い人ごみの中を駆け抜けた。何も起こってない事だけを祈りながら...

グラハム「まさか避けられるとわ...」

学園長「今年は化け物が入学したな」

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