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捕らわれた者達

特別版がかけなくてすいません。

それと今回は短めです。

「ここは?」


ルリが目を覚ますと、そこは暗い部屋の中だった。正確には目の前に檻があることから牢屋なのだろう。周りは石造りで、着ていた服は、はがされボロ布1枚を身にまとっていた。


「起きました、ルーちゃん?」


「おはようなのです~」


先に目を覚ましていたキャロとシャロは壁に背中を預けて、牢屋の中だというのにやけにリラックスしている。この2人ももともと着ていた服ではなく、ボロ布1枚を着せられていた。


「2人とも、なんでそんなに緊張感がないの?ここは敵陣のど真ん中だよ、まさか2人とも諦めちゃったの?」


ルリの言う諦めるとは、生きること、そしてここから脱出する事だった。ルリから見て2人がどうにかしようという意思が見られず。この2人がそんな風になっているのが信じられなかった。


「諦める?私たちがかしら?」


「違うよルリちゃん。私たちは傷を癒しているだけだよ~」


その言葉を聞き、ルリは一度冷静になる。よく見れば2人の体はあちこち傷だらけで、完全に傷は塞がってなかった。特にひどいのはシャロ、体に無数の切り傷があり血は止まっているが、いつ傷口が開いてもおかしくはなかった。

だが2人の目は死んでいない。リラックスしてるように見えるが何かしらの作戦は考えているのだろう。


そんな風に考えている時だった。ドン!ガン!と壁を叩くような鈍い音が聞こえる。


「くっそ!なんなんだこの黒い壁は!これじゃああの方が捕まえてきた生贄が意味をなさないじゃないか!」


「落ち着け、気持ちはわかるがどうしようもない。むしろ無理やり壊せば中で何が起こるかわからないからな」


牢屋の番をしている兵士が中を目掛け、殴ったり蹴ったりしている。だがそれは牢の内側にある薄黒い壁の様な物が阻止していた。


「2人共?あの壁は一体?」


「私には、分かりませんわ」


「私も、理屈はわからないよ~、でも、おそらくあちら側からこの中は見えていないのと~この中にいる限りは、しばらく安全だという事はわかってるよ~」


一番初めに起きたシャロが言うには、すでに壁の様な物はあってこちらから外はうっすら認識できるが、外の会話を聞く限り、中の様子は完全にわからないらしい。だからこそ敵を気にせず回復できる。

それとこの牢屋に、魔法封じの結界が施されていて、中で魔法は使えない。それでもこの壁が発動しているのは、魔法ではなくスキルだと思ってるから、だとシャロは話した。


「なんにせよ。ルーちゃん、今は情報が少ないうえに安全地帯が確保されているから。ここで待つのが得策だと思うわ」


「そうだね~、来るべき時までは私たちも休んでいよ~」


そういってキャロとシャロは目を閉じて眠りに入る。そんな2人を見てルリも壁に背中をつけ、冷たい床と壁で眠りにつくのだった。



ルリ「この服、いろいろ見えそうで危険ね」


キャロ「どうせ見えないから、いっそ全裸になるのもいいわね」


シャロ、ルリ「それはよくない」


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