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情報と新生ドラグーン王国

この章で色んな魔法が出ているので、もう何話が終わり章が終わったらまとめを更新します。

「とりあえず、傷は治した。これから俺の質問に答えてもらう。質問に答えなかったり、虚偽の答えを言った場合、わかっているな」


「はい、わかりました」


ひどく消え入りそうな声で、返事をするジェシカ。痛みはないはずだが、いまだに震えが収まっていない。もしかしたらこいつの目には俺達が悪魔にでも見えているのかな。

本当に今更だが、流石に全裸だと目のやり場に困るので、タオルを一枚羽織らせてやった。


「さて、まずは邪神の名前、それと邪神の使いの数を教えてくれ」


「えっと。邪神様の名前は、ティファ様で、私を含めて、邪神の使いは、6人です」


「他の使いが何所にいるかわかるか?」


「皆、帝国にいます」


(帝国...)

正直その名前を聞いて嫌な感じがした。元々あまり印象の良い国ではないが、ますます警戒しなくてはならない国であるとは思う。

それに一国に集まっているのは不自然だ。ジェシカが前、言っていたみたいに生贄を探しているのなら散らばっているはず。ジェシカだって今回帝国軍と一緒に来ているわけだし。


「帝国は何をしようとしている」


「ごめん、なさ。そういう情報は、知らないの。でも噂だと...大きい戦争を仕掛けるとか」


大きい戦争?

その言葉に俺は耳を疑った。ドラグーン国を攻めたのは戦争というより奇襲に近いやり方。だがその数は数百を越えていた。これが大きな戦争ともなればもっと兵士の数も増えてくる。

俺達が住む国サウスは人口は多いが兵士や戦えるものが多いわけではない。逆に帝国は国に住むほとんどの者が兵士として育てられているらしい。


それに帝国が何所と戦争をしたいのかもわからない。ドラグーン国は近いがそれ以外の国は距離もかなりある。だがこの情報が全ての国に警告しなければいけない情報なのは確かだった。


「そういえば、生贄が必要だといっていたが。やはり邪神に必要なのか?」


「違い、ます。生贄が必要なのは、古き魔族達にです」


「「!?」」


ここに来て俺達の知らない情報が出てきた。魔族というワードを聞き俺とルリは顔を合わせる。


「どうして、魔族に生贄が必要なんだ?」


「原初の、魔王を復活させるためです」


原初の魔王。この世界(シュテルクスト)に現れた最初の魔王で、当時気性の荒く統率が取れなかった魔族たちを統率して、人間側に攻め込んだ魔族の長。圧倒的な力そして、指揮能力を持っていたが、異世界から呼ばれた勇者に完全消滅させられたと。言い伝えられている。

原初の魔王の復活を目論む奴らが、少なくとも帝国と手を組んでいる。仮に復活したなら原初の魔王は帝国に手を貸すか、同盟でも結ぶかもしれない。


ここまでの情報を聞いて1つ目標が出来た。邪神を倒す前に帝国、原初の魔王の復活を望む奴らは倒さなければならない。

これは世界の平和のためなど綺麗事ではない。ドゥエサスとの約束そして、ルリやフォール家の皆とのより良い未来のための戦いなのだ。


「とりあえず、聞きたい事はもうない。レオ」


「はい、主」


「な、何をするの?!」


レオはゆっくりとジェシカににじり寄る。俺たちからすればもうジェシカは用済みだった。

それに気づいているジェシカは、1度は落ち着きを取り戻したものの、また震え出した。

レオが目の前まで迫った時、ジェシカは思いっきり目を瞑る、拷問をして用済みになった者がどうなるかジェシカもわかってる。


ガタン


「え?」


ジェシカは予想してなかった音に目をゆっくり開ける、自分の手足を封じてる枷が外された事に気が付き戸惑っていた。


俺はレオと入れ違いになるようにジェシカに近づき1枚の紙を手渡す。

その紙を、恐る恐る見るジェシカは何を表してるのか分からなかったようで首を傾げていた?


「これは?」


「ロディ・マクレーン」


「な?!」


ロディ・マクレーンはジェシカの弟。ジェシカの話では磔にされて死んだとの事だったが、実は生きていたのだ!しかもロディはサウスのサブメラにいる。どんな偶然かは分からないが、俺たちの住んでる場所に居たのだ。


ジェシカが眠ってる間、俺はナツメに〈テレパシー〉を送り一応生きてるか調べてもらった。ジェシカの弟の名前をなぜ俺が知ってるのかは、〈魔法創作(マジッククリエイト)〉で、即席で作った精度の悪い〈記憶閲覧(メモリーウィンド)〉を使いちょっと記憶を見させてもらっからだ。


「それはロディの住んでる所の地図だ、嘘だと思うのはいいが自分の目で確かめて損は無いだろ」


「どうして、私にここまでしてくれるの?」


「まぁ、邪神と契約したのも心の隙を狙われた感じだし。レオの事で俺もキレてたが生きてるしな」


そう言いながら、俺はジェシカに服を返す。ササッと着替えたジェシカを見て俺は扉を開いた。


「シオン君、ありがとう。いつかこの恩は返すわ。それとこれはお礼ね」


そう言いながら、ジェシカは俺に近づき、おでこにキスをした。それを見たルリが「な!」と驚愕の声をあげた。


まだ涙で目元は腫れていたが、部屋を出て直ぐに〈転移〉で移動するジェシカ。

俺の横でどす黒い気配(オーラ)を放ち。


「あの女、今度悪事を働いたら必ず殺す!」


と怒り心頭のルリであった。




ジェシカの拷問、基尋問を終えドラグーン国の様子を見に行く俺たち3人。分かっていた事だか綺麗さっぱり国は消えており、残骸だけが残っている。


「お待ちしておりました、シオン様、ルリ様。それと…そちらの獣人の方は誰でしょうか?」


「気にするな、それより案内してくれるんだろ?」


「かしこまりました!」


新しい国の場所は、護衛で行き知っているが、客人として持て成したいという事で、案内係の兵士に連れていってもらう。


新たな龍人達の国に入ると、少し前に見た凱旋の時と同じような大盛り上がりで、皆が騒いでいる。

兵士に案内されて裏道を抜け新たな、トライドールの屋敷に着いた。


トライドールの屋敷は前の時とあまり見た目も変わらず、相変わらずものすごい大きさ、フォール家もかなりの大きさだが比べ物にはならなかった。


「待っていた、英雄達!」


俺達が入るやいなや、トライドールは両手を上げ歓迎してくれた。奥からは綺麗なドレスを着て着飾っているセレスティアさんも迎えてくれる。


とりあえず客室らしき部屋に入り、俺は2人にレオの事を軽く紹介する。その後は直ぐに情報交換をした。


「なるほど、帝国の動きか…何かあればそちらに知らせよう。」


「それは助かる。もし帝国が新生ドラグーン王国に戦争を仕掛けてきたら伝えてくれ。手助けはしてやる」


「それは助かるな、シオン君がいればこちらも士気は高まるだろう。これからは龍人達も帝国を除く全ての国と友好関係を結ぶつもりだ。よろしく頼むな!」


「こちらこそ!」


俺はトライドールと強い握手を交わす。俺は決してサウスの政治事に関わってないが、アレスにいい土産話ができた。


その後は俺達も祭りに加わり一日中騒ぎまくった。そしてひとまずドラグーン王国最後の観光を目一杯楽しんだのだった。




これはトライドールと情報交換した時の話だが、時期龍人王にはトライドールがなるらしく、セレスさんはどうやら妃となるらしい。昔から2人はどこか気があったのだとか。


それと古代森林と繋がっていた移動装置(テレポーター)はどうやらトライドールが置いたらしく、あれを使って各国を回っていたのだとか…

キャロ「おかえり、シオンにぃ」


シャロ「ルリちゃんもおかえり〜」


ナツメ「2人の冒険譚を聞かせて聞かせて!!」

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