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将太のとっておき

何とか、投稿できそうです。

月曜日は必ず投稿しますので、次の更新をお楽しみに。

「そうだったんすね!」


「よかった。シオン君が浮気をしていたわけじゃなくて」


王都の広場、そこに集まっていた俺と神のユウリとナズリ。その光景をたまたま通りかかった。転移者将太と、エルフのリティスさんに見つかってしった。

初めはゴミを見るような目で見られていたが、しっかり説明をすると2人ともわかってくれた。


「それにしても、この2人が神様っすか」


「私も神様と会うのは初めてです」


そう言いながら、将太とリティスは2人の神を交互に見ている。当然だが神を見れる機会なんてないので興味深そうだった。

神としての威厳なのか、ユウリはどれだけ見られても腕を腰にやり仁王立ちをして微動だにしないが、ナズリは恥ずかしいのか少し顔を赤らめていた。


「それにしても、将太とリティスさんはデート中じゃないの?」


「まぁそんな感じっすよ」


2人は先ほどからしっかりと手を繋いでおり、誰が見てもラブラブのデート中なのは一目瞭然だ。まぁ堂々と手を繋ぎ、恥じらいを感じない精神は凄いと思うが、もう少しピンクのオーラは控えた方がいいのではないかと、思う。

特に王都の中だと、それを見られるだけで殺意を向けられるから。


「そうだ将太君、せっかく神様がいるのだし、例の事聞いてみれば?」


「それもそうっすね」


「??例の事って」


「僕の転移の時に貰った物を知りたいんすよ」


将太の言葉に納得をして、俺は頷く。将太も転移者で転移するときに何かしらの、スキルやら魔法やら武器を貰っているはずなのだ、未だにそれがわからないのだ。

1度〔完全鑑定〕で確かめたことがあるのだが、ステータスには???と表示されており俺でもわからなかった。

おそらくだが、この何かは他の人間は確認することができず。本人が知るまで表示される事はないのだろう。

だが、神は別の可能性がある。この何かを渡したのが転生に関係する、2つ名持ちの神であっても、他の神でも確認できるかもしれない。


「どうだ2人共、将太の何かはわかりそうか?」


「どうっすかね?」


「うん、私はわかるよ」


「ユウリ様に同じくわかるぞ」


「そうだよな~流石に都合よく...え?」


「そうっすよね、わからな、え?」


俺も将太もダメ元で聞いたつもりだったのだが、神の2人にはわかるらしい。さすがは神、俺達に出来ない事を平然とやってのける。

...俺も半神のはずなのにどうして。


「ところで神様、将太君はなにを貰ったんですか?」


「それは、〈守り人形〉を作れる魔法だよ」


「ユウリ、〈身代わり人形〉とは違うのか?」


「そうですね、簡単に説明しますと。〈身代わり人形〉はあくまで、死に直結する攻撃とかを防ぐだけの人形なのですが、〈守り人形〉は視界外からの攻撃を受けた際、攻撃してきた相手から見えない位置に瞬間移動をさせてくれる。人形なのです。もちろん〈身代わり人形〉と同じ効果も持っており完全上位互換といって間違いないです」


ユウリの説明を聞き、〈守り人形〉の恐ろしさを知った。ある意味では防御面最強と言ってもいいかも知れない。だが気になる事もある。


「なぁ、ユウリその魔法デメリットはないのか?」


「幾つか存在しますよ。まず1度使用すれば、再度作るまで効果は得れません。効果を得られる人のストック数は1つなので、2個以上はもてませんし、範囲攻撃などを受ければ、その範囲の外の遮蔽物に勝手に飛ばされるので、自分の居場所がわからなくもなります」


「ちょっと待て、「効果を得られる人」って言ったが〈守り人形〉を持てる人にも制限があるのか?」


「はい、人形を持てるのは、今のところ製作者である将太と、将太の姉に当たる花蓮、リティスだけのようですよ。理由まではわかりませんが」


これも、当然と言えば当然だと思う。誰でも簡単に渡せて効果を得られるなら、将太の付近にいる人は全員死の危険性を減らせるのだから。

俺がユウリから、能力を聞いていた時、途中で飽きてナズリから作り方を教わった将太が、「できたっす」と言いながら、手に人形を握り締めていた。

だが、


「将太、その人形」


「シオン君も気付いたっすか。これどう見ても呪う時に使う、(わら)人形っすよね」


確かに、凄い何かを感じるのだが、見た目がそれを打ち消すかのごとく、禍々しさを放っている。だがその禍々しさは元日本人の俺と将太にしかわからないようで、他の3人は首をかしげていた。


「とりあえず、試してみようぜ」


「ちょ、ちょっと待てください。これ1つ作るのに魔力をかなり持ってかれたっすから、疲れちゃって」


「とりあえず、視界に映らずに攻撃すればいいんだな」


「シ、シオン君?!ちょ、まっ」


俺は即座に〈身体強化〉と〈瞬間移動(クイックテレポート)〉を使い、将太の背後を取って手刀で首を攻撃する。すると将太はその場からいなくなってしまった。

確かに当たった感覚はあるのだが、はたしてどうなるのだか。

ほんの数秒後、将太は広場の木の一本から現れた。どうやら怪我も無く、魔法は成功しているようだった。まぁ将太から文句は言われたが。


その後色々ためし、どうにか同じ魔法を作れないか俺も試しては見たのだが、そのイメージが全く浮かばず、作れないと諦めてしまった。


「シオン君、ユウリ様、ナズリ様。本当にありがとうっす。これで少しは強くなれたっす」


「私からもお礼を言わせてください。3人ともありがとうございます」


将太とリティスさんは俺達に一礼をして、手を繋ぎなおしその場を去って行った。時間もいい感じになり、俺も2人に挨拶をして、家に帰らせてもらった。




「そんな事があったんだ」


「ルリもいれば良かったんだけどな」


夕食を食べ終え、ルリと2人きりで今日の話をする。ルリは神様に合えなかった事を残念そうにしていた。

こうして、今日も今日とて平凡な一日の最後をルリと一緒に終わらせることができたのだった。

将太「姉さん、僕からプレゼントっす」


花蓮「将太、これは藁人形ね。誰か呪えば言いの?」


将太「ち、違うっすよ。これはお守りみたいな物っす」


花蓮「わかったは、ありがとう」


作者「よければ下の、☆をつけてくださ~い」

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