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フォール家VS隊長達3

今回で、シオン以外の戦いは終わりになります。

まぁ、結果は...

「くっ、強いわ」


「なかなか、倒せないよ~」


城を離れて、少し移動した場所に獣人達の使う訓練場がある。だが今いるのは、キャロとシャロ。フーロとシープだけである。


戦闘が始まって時間が経つが、未だに決着は付かず。どちら少しずつ体力を削っている。

キャロ達はステータスだけ見れば、フーロ達よりも数段上をいってはいるが、全ての攻撃がしっかりとは決まっていない。


「シャロちゃん!」


「いくよ~〈ファイナルエクスプロージョン〉」


「させるか、フンッ」


「フーロ様はやらせない。〔コットンガード〕」


もう何度目か分からない。攻防が行われる。シャロは色んな魔法攻撃を行うが。全てフーロの持つ大盾に止められ。キャロが放つ槍の連撃はシープのスキルによって。防がれてしまう。


フーロが持つ大盾は、魔封じの盾と呼ばれる。幻想(ファンタズマ)の盾で()()全ての魔法を吸収することができる。本来防具などは使い続ければ壊れるものだが、この盾は魔法を吸収する事で、その耐久性をどんどん上げていき、壊れる事がない。


そしてシープが使う、〔コットンガード〕は物理攻撃と、武器などの攻撃から身を守ってくれる、防御系スキルで。ほぼ全てのキャロの攻撃は通用しなかった。


キャロとシャロの完璧なコンビネーションに、フーロとシープも完璧なコンビネーションも見せる。連携という点では、どちらも互角といっていい。なのに何故、ステータスでのごり押しが出来ないのか。

それは、目的の違い。


キャロ達は、2人を倒し一刻も早くシオンの元に戻りたいと思っているのに対し、フーロ達は、2人をなるべくここに居させて、王の元に行かせない様にしているのだ。

だから当然。フーロ達から仕掛ける事はない。常に守りの体勢なのだ。


「聞くが、お主達は、あの男が王に勝てると、本当に思っておるのか?」


お互い、武器は構えているが。フーロが急に質問をする。

それを聞き、当然といった顔をしながらキャロが答える。


「当たり前よ、どんなにあの王様が強くったって、シオンにぃなら負けないわ。だってシオンにぃは邪神の使いすら倒せる。お兄ちゃんだから!」


その自信満々な言葉を聞き、フーロは考える。この場において1番いい選択とは何か。一部の獣人しか知らない、この後、来る出あろう本当の敵の事。

そして覚悟を決める、例え王に殺されようとも、この事を伝え、この者達に協力を仰ぐべきだと。


「若いの2人よ、戦いを一時休戦して、この老いぼれ梟の話を聞いて欲しい」


「フーロ様!」


盾を置き、地べたに座るフーロを見てシープは驚きの声を上げる。当然キャロ達も初めは驚いたが、その行動がキャロ達の心を動かし、戦いを一時的に終わらせる事になった。


「シープ、お主も知らん事だから。よく聞くんじゃぞ。この国は――――――」




「そんな事が...」


「だから、――を狙うんだね~」


「シープ様。それは本当の事なのですか?」


衝撃的な話を聞いた、3人はまるで苦虫を潰したみたいな表情になる。獣人国だけの話ではない、下手をすればこの世界に関わってくる規模の話し。


「さて、わし等も戻るとするか。この後来るかも知れんしのぅ」


全てを話し終え、城に戻ろうとするフーロの目は、この後に来ると思われる。強大な何かを刺し違えてでも殺す。と感じさせる目をしていた。






「ばけ、もの」


「私が強いんじゃないわ、あなた達が弱いだけよ」


荒れ果てた荒野。そこにいるのは倒れた獣人4人と、1人の魔王だった。ルリが相手にしたのは、1番隊の隊長、馬の獣人のホース、2番隊の隊長、キリンの獣人ジーフ、3番隊の隊長、蛇の獣人ネス、10番隊の隊長、ゴリラの獣人エイプの4人だった。


戦う前からルリは〔魔王:覚醒状態〕を使っており、その圧倒的プレッシャーに隊長達はプライドなんてものは捨て、4人で攻撃を仕掛けた。

初めの内は、ルリは神オーディンから譲り受けた。神槍(しんそう)グングニルを使いこなせず、防戦一方担っていたが、ルリは天才と呼ばれた少女。

次第に槍捌きは上手くなっていき。最終的にはまとめて気絶まで追い込んだ。


もちろん倒すだけであって、命まではとらない。それどころかルリは、魔法を使い動けるぐらいまで獣人達を回復させた。


「何故、我々を回復させる?」


理解できないみたいな顔で、ルリに質問するホースだが。ルリはスキルを解き笑顔で答える。


「今の私なら、何があっても負けないから。この国で何が起こっているのかを教えてほしい」


「なるほど、我々は完全に負けているのか...いいだろう。勝者の望みだ。この国で何が起こっているのか全て話す」


「ホース、貴方正気?」


「おい、ホース隊長!それは王との約束を破るって事か?」


「え?何の話ですか??」


「ジーフもネスも黙れ。これは俺の意志で決めたことだ。そしてエイプお前は知らなくてもいい事だ。むしろ知らない方がいい。聞く事は止めないが、聞かない事をおすすめする」


ホースは他の隊長達に止められるも、それを無視して話し始める。その内容はルリが思っているよりも、かなり歪な内容だった。




「なるほど、この話は私も関係があるのね」


「そうだ魔王の娘よ、決してお前も他人事ではない」


「分ったわ、とりあえず城に戻りましょう」




こうして、シオン以外の戦いはほぼ全て勝利で終わりを迎えた。だが未だに何も知らないシオンは、この事実を知った時、更なるトラブルを巻き込む事になる...

アレス「シオン、無事に帰ってきてくれ」


将太「大丈夫っすよ。シオン君は最強っすから

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