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初めての...

今週は木曜投稿出来ないと思います。

本当に申し訳ない。

月曜投稿は必ずおこないます。

獣人達の住む国ローガリアは、大きな問題もなく基本的にはどの種族とも友好的な関係を築いていた。獣人王ライオネルと、その妻レオーネは誰もが認める最高の夫婦だった。この2人は子供にも恵まれ女の子と男の子が生まれた。この2人はスキル〔獣人の王〕と〔獣人の姫〕を受け継ぐ資格があり。ローガリアの国民は誰もが次の王がこの2人だと思っていた。


そして数年前、2人の間に、3人目の子供が出来た。だがその子にはスキルを受け継ぐ資格がなかった。過去の例で見れば、別に資格がなくても王族として過ごす事に問題はなかった。だがある時を境に獣人王は、ローガリアの戦力向上を行っていた。その結果。資格を持たなかった獣人王の娘はローガリアを追放する事にした。


それと同時に不可解な事が起こった。本来〔獣人の王〕または〔獣人の姫〕のスキルは持っている者が、資格ある者に継承できるスキルなのだが、レオーネは継承もしていないのに、スキルを失った。その事を知ったライオネルは、レオーネを特別牢に入れた。

そして今更、自ら追放した娘を探し出そうとしてるのだった。




「謎ばかり増えるな」


「主、我達が思ってるよりややこしい問題が、このローガリアで起こってる気がします」


今俺達はローガリアの情報を目の前の獣人に教えてもらった。彼の名はトゥーといって。先ほどの話しに出た獣人王の息子らしい。


「父上は、いつからか厳しい人になりました。姉さんもそれに賛同するように。母上を牢に入れる事に何の否定もしませんでした。それに今更リアンを連れ戻そう何て、僕の聞いた情報によれば何でも殺そうとしてるとか」


トゥーは深刻そうに俯いている。トゥーにとってリアンも大事な妹らしい。だが獣人王がいきなり豹変したのは、やはり気になる。


「なぁトゥー、俺達はこのあとムーテに向かう。そこで合流しないか?」


「わかりました。ですが気をつけてください。ワン姉さんを始め隊長達は未だにリアンを狙っています。道中襲われる事もあるかもしれませんので」


「我は、我を襲ったワンと言う女に借りを返す」


こうして、暗闇に紛れトゥーは消え俺とレオも町に帰った。当然時間も遅く皆は寝ているのだった。





こんなミスは今までしてこなかったので、少し疑問は残ったが、とりあえず気絶している狸と他の盗賊を連


「それでは、改めてムーテに行くとしましょうか」


翌朝、俺達フォール家とフローズ、商人のトトルコさんは門に集まり馬車の旅を再開した。

道中、魔物に襲われはしたが、フローズのメンバーが全て対処をしてくれた。正直俺達は戦わなくて済むにで、楽な旅ではあった。


「ところで、シオン君達の中では誰が1番強いの?」


突然、フローズのリーダーのランさんが俺達に質問してきた。ランさん達には1度戦闘を見られているので、俺達がヤバイのはバレテしまっている。だからこそ気になったのかもしれないが。


「うーんシオンじゃない?」


「シオンにぃ以外ありえないわ!」


「私も兄さんだと思うな~」


どうやら満場一致で俺らしい。そんな事ないとは思うのだけれど。

確かに1対1なら俺が負ける事は少ないと思うが、それでもナツメには1度負けてるし。キャロとシャロがコンビで戦えば俺も負ける可能性はある。


「やはり、そうなんですね。シオン君からは、言葉に出来ないような恐ろしい気配を感じるから」


何故か納得したように、うんうんと首を縦に振るランさん。それに便乗するように他の他のフローズのメンバーも頷いていた。

そんな風に思われていたなんて、ちょっとショック。


和気藹々としている中、突然フローズさんが周囲を見渡す。それと同時にフローズのメンバーは武器を持ち始めた。よく見ると父さんと母さんも周囲を警戒している。


気が付けば、全方向から気配を感じた。どうやら俺達は誘い込まれていたらしい。だがそれと同時に俺は少し期待を抱いている。

そして数秒後、物陰から一斉に獣人達が現れた。


「女と金目の物を置いていけ、大人しく渡せば男は殺さない」


大狸のような見た目のリーダー格の獣人と、いろんな獣人が俺達に向けて武器を構えていた。この世界で過ごして14年。初めての盗賊に出会い俺のテンションは高まっている。


だが逆にフローズのメンバーは顔を強張らせていた。どうやらこいつらは、ローガリアでは有名な盗賊らしく。大狸に関しては、冒険者Sランク並の実力があるのだとか。


「ランさん、この狸は俺にやらせて下さい。他の雑魚は任せますので」


そう言いながら、俺は狸の正面に立つ。狸は子供だからと言って手を抜かないのか、すでに大剣を構えている。


「坊主、俺の目の前に立つ勇気は認めてやるが、死ぬぞ」


「貴方達には、襲った事を後悔させますよ」


俺は鬼神刀を構えつつ、相手の動きを見る。だが同じように狸も俺の動きを観察していた。

このままでは何も始まらないので、俺を〈身体強化〉を発動して突っ込んだ。だがここで予想外のことがおきる。狸の目の前に止まり剣で攻撃しようと思ったのだが。距離感を見誤りゼロ距離まで突っ込んでしまったのだ。剣を振ることもできない距離で仕方なく。力いっぱい顔面を殴る。

狸は反応する事もできず、後方に飛んで行き、岩にぶつかりその場でピクピク痙攣しながら気絶していた。


「シオン、どうしたの?」


凡ミスした事を気にしていると。後ろからルリが声をかけてきた。見るとすでに他の盗賊たちは縄で縛られている。キャロが親指を立てながらこちらをドヤ顔で見ていた。

そのあと、すぐに旅は再開したのだった。

ラン「シオン君は本当に化け物だな」


パンジー「他の子も大概だと思うわ」

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