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リアンの行方

これにて、この章は終わりになります。次の章が終わり次第またキャラ紹介をしていこうと思います。

今度の更新は、100話突破記念のお話を書きます。章は終わりますが、この章の後日談と言う話しになる予定なので、新章ではありません

「レオ、いたか?」


「いえ、やはりどこにも...」


「くそ、どこ行ったんだリアン」


部屋のどこを探してもリアンは、見つからない。どこに行ったのか、俺の中で不安が募っていく。

しっかりと見ていればと、後悔をしている。その時間が勿体無いのはわかっているのに。


ルリが帰って、モヤモヤしてるのをはらそうと、出かけ様とした時に気が付いた。どこを探してもリアンの姿がなく、気配すら感じない。父さんや、妹達は出かけているが、それに付いて行ったはずもなく、八方塞の状況だった。


「主、〈索敵(サーチ)〉を使ってみては、どうですか?」


「やってる。だけど王都中にも気配は感じられない」


「でしたら、もっと範囲を広げるべきです」


今まで、王都に居るはずと思い〈索敵(サーチ)〉を他の場所までしてなかったが、レオに言われようやく踏ん切りもついた。だが範囲は広げれば広げるほど、気配を正確には掴めなくなってくる、この状態では、希望は薄いが、見つかると信じて、範囲を広くしていった。


「見つけた...」


「場所はどこですか、主」


「わからない、だがエンド村の奥の方だと思う」


「何故そのような場所に?」


レオの質問に俺は首を横に振る。正直俺も何故その方向にリアンがいるのかはわからない。だが居る場所がわかったら、そこに行く以外の選択はない。


「レオ、何があってもいいように準備はしとけ」


「行くのですね主...」


「あぁ、ぶっつけ本番だがやるしかないだろう、気配を頼りに跳ぶ...〈転移〉」


無事、〈転移〉は成功して、俺とレオは、リアンの居る場所にたどり着いた、だがその場所は...








「ま、ままぁ~~!!」


魔王城での話し合いが終り、張り詰めた空気が終った途端にそれは現れた。小さい少女のような見た目に可愛らしいケモ耳と尻尾。そしてその少女はルリの事をママと呼び、ルリに抱きついた。


「えっ!ってよく見たら、リアンちゃんじゃない!!どうしてここに居るの?」


「ままぁ~~」


何故か泣き止まないリアンを抱きながら、頭を撫でるルリ。それはまるで本当の母のように洗礼された動きだった。


「ルリ...その子はあなたの子供なの」


「「「ヒッ」」」


感情が死んでるような声に思わず、小さな悲鳴をあげる魔王の娘達。今日聞いた中で、1番冷え切っていた声だった。


「母上、違うぞ。その子は」


「ローゼは黙ってなさい」


「イェス、マム」


妹を庇おうとしたローゼも虚しく、アイラに撃沈させられてしまう。リリエルもリアンのことを知ってはいるが、姉が破れた状況をみて、オロオロする事しかできなかった。


「ルリ、答えなさい。その子はあなたの子供なの」


「それは...」


違うと、否定しようとした時、チラッとリアンを見るとウルウルした瞳でルリを見つめていた、否定するのは簡単だが、否定すればリアンが悲しむのは目に見えている。だが肯定すれば、アイラが何をしでかすかわからない。「はい」か、「いいえ」でしか答えられないこの状況、ルリは絶体絶命だった。


「ルリ、百歩譲って、人間か魔族の子供ならわかります。まぁそれでも成人にすらなってない、あなたの子供なら、私は気が狂ってしまうかもしれませんが、でもその子は獣人の子、その子があなたの子なのかどうかだけ言いなさい」


よくよく考えれば、ルリはまだ13歳、そしてリアンは見た目5歳。仮にルリの子供ならルリが8歳の時に産んだ事になるから、ルリの子供じゃないのは明白だった。だが混乱しているアイラは、そんな事に頭が回らなかった。


「ッ!何か来る」


「この気配は!」


そんな時、ルリ達とアイラの間を割るように、光が発生する。そこには2つの影が存在している。

光があけて、そこに立っていたのは、シオンとレオだった。








「主、ここは?」


「リアン!とそれに、ルリとアイラさんとリリエルちゃんとローゼさん?」


〈転移〉が成功したと思ったらそこは、建物の中のように見えた。泣きながらルリに抱きついていたリアンと冷え切った目をしてるアイラさんを見て、状況が全くわからなかった。


「あの、アイラさん。ここはどこですか?」


「ここは、魔族の国{イルミナ}。そして都市の{メシア}にある魔王城よ。所でシオン君はどうしてここに居るの?」


「実は...」


これまでの俺の状況をアイラさんに説明した。最初は目が死んでいたアイラさんだが、俺の説明を聞いて目に光が戻っていくように感じた。


「なるほど、じゃあその子は、2人の本当の子供じゃないのね」


「そうだよ、説明しようとしたら、それを許さないような圧で迫ってくるから、答えられなくて...それに私まだ処女だし...あっ」


いきなりのカミングアウトに、ルリは顔を赤くしてしまった。ローゼさんはニヤニヤして、リリエルちゃんは、ホッとしたような顔をしていた。


「まぁ、2人の子供じゃなくてよかったわ、ルリ、シオン君。健全なお付き合いをしてね。成人するまで子供なんて許さないから...まぁよほど相性がよくない限り、種族が違うもの同士の子供が、一回でできることもないけど」


ボソッと、最後の方にやばい事を言っていたが、聞かなかった事にした。ルリは聞こえていたようで、さらに顔を赤くしていた。


「それじゃ、俺達はこれで失礼します、ルリ、ローゼさん、リリエルちゃん、アイラさん」


「また、遊びに来いよ義理弟(おとうと)


「レオちゃん、今度は負けないから」


俺は、レオとリアンを連れて家に帰ろうとした時、アイラさんから視線を感じた。何事かと思い咄嗟にアイラさんを小声で呟く。その言葉を聞き終わると同時に、家に〈転移〉し終わっていた。


「帰ってきましたね主」


「そう...だな」


「ん?ぱぱ。どうしたの?」


「主どうしたのです」


2人は俺のことを心配そうにしている。だが、何もなかったかのように俺は振る舞い特に気にする事もなく、2人は俺の膝の上に座った。


あの時言われた言葉、


「気をつけてね」


それが何を意味するのか分からなかったが、心には留めておく事にした

シオン「次回は、俺とルリの話しになります」


ルリ「将太さんと、リティスさんも出るよ」



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