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楽園の王に告ぐ.  作者: sajho
第四章『夏の夜の(ry』
95/430

intercept..



 バスコ共和国東端の、とある海岸線にて。


「……、……」

「彼女」は、

 その遠話スクロールから()()()()()()音声に、溜息を一つ打つ。



『やあやあ我こそは「北の魔王」が参謀の一人、名を「苛烈のベリオ」と言う! 控えおろう矮小なる人間諸君ッ!』

『……あっ、えーっと。そして私が「理性のフォッサ」だぜ! 誰も生きては返さないぜ!』



()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、しかしそう名乗る。

 彼女はそれを聞き、再三の溜息を吐き出す。

「(なにが、どうなっているのかは分からないけど……)」

 海岸線を、



 ――雨が打っている。



 灰色が地平まで続いている。彼女の被る「歪な形」のフードを、生ぬるい風が時折撫ぜる。

 それは、なつあめであった。肌の輪郭を曖昧にする空気だ。湿気が不可視のまま肌に張り付き、しかし克明に、不快感へと形を変える。

「(――何がどうなっているのかは分からないけれど)」

「彼女」は思う。

「(でも、きっと。)




 ……そろそろ、出番かもね」




「彼女」、「理性のフォッサ」はそう呟く。

 フードを脱ぐと、亜麻色の髪と黒曜の巻き角が露わとなる。彼女の「名」を表すような、静謐の月の色をした瞳が、鈍色の空を射抜く。

 標的は、



 ――今はまだ、あの雲の上にいる。




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