(intercept_01)
※今回の更新はここまで。
次回更新タイミングは未定です。もうしばらくお待ちください……
念話スクロール越しに、俺こと鹿住ハルは、煮え切らない言葉をいくつも並べている。
ゴールドエッグクエスト発表の、その裏側にて。
場所は、『とある屋敷』を一望、……とはいかないが、ある程度見渡せるカフェでのこと。
「やるべきことがありすぎるんだよ……。分かってくれ『エンターテイナー』。今回こっちが抱えてるタスクは、全部アンタの目的を叶えるためにやってることでもあるんだ」
というか、ぶっちゃけ『やるべきことが多い』だけなら構わないんだ。
……今回の問題は、考えるべきことが多すぎるし全部が全部にこんがらがってるって部分なわけで。
「エイルの離反。ゴールドエッグの在処と正体。更にここに、ついさっき特級冒険者と、それと同じ水準の何者かのゴールドクエストへの参戦なんてヤマが乗っかってきた。聞いただけでもすげえ分かりやすい面倒ごとだろ? この辺だけで手いっぱいなんだ。……つ-か、なんなら手を貸してくれてもいいんだけどな?」
8割本気で俺が言うと通話相手は、
――思った以上に色好い返事を、俺に返した。
「オーケー二言はないな? は? 二言ねえだろ? ねえって言ってたよお前この間。……まあ、アンタなら簡単なお使いクエストがちょうどあったんだよ。試しに頭だけでも聞いみてくれって。
――『勇者』候補、オルハの身辺調査なんだけどな? …………なんだ? ゴシップは専門外か? でも、政権の抱える闇なんてネタなら、どっちかっていうと『エンターテインメント』の方なんじゃねえか?」




