学校でゲームなんてしていいんですか?
<ざわざわ>
「ほら、もう少し静かにしろー。」
さっきから担任の先生が何度も言っている。
ここは私立九つ橋学園。私立だからもう少しおとなしい子が多いかと思っていたがそんなこともないみたいだ。
「高校入学生もいて、テンションが上がるのはわかるが、もう少し人の話をだなぁ...」
入学式当日から怒るのはマズイと思っているのか、さっきから優しく注意している。
しかし、完全に浮かれきった生徒たちはまったく聞く耳を持たない。
「そんなにしゃべりたいんなら、自己紹介でもするか?」
それを聞いた瞬間、教室は一気に静かになり、ブーイングや文句の声であふれかえった。
「じゃあ、出席番号の一番から自己紹介していってくれー。」
生徒たちからの批判が収まらないまま、半ば強制的に始まった。
みんなそれぞれに、名前・好きなもの・趣味くらいを言っていく。
「次ー」
「はい。竹中啓太です。好きなものはラノべで、趣味はゲームです。高校からの入学者ですが、よろしくお願いします。」
<パチパチ>
なるべく目立たないような自己紹介にしたつもりだったが、クラスの何人かには衝撃的だったらしく、終わった後も、視線が感じられた。
特にとなり。目が合ったと思う。
・・・
<チャイムの音>
「お、ちょうどいいな。じゃあ、これで今日の授業は終わりにするが、高入生は隣の奴にでも校内案内してもらうように!以上!」
「きりーつ。礼ー」
先ほど決まったばかりの学級委員が号令をかける。
これで俺の高校生活の一日目が幕を閉じた・・・
と思った。
<ガヤガヤ>
授業が終わった途端、授業中と比べ物にならないほどうるさくなった。
俺はすることもないし帰ろうかなと思い、帰り支度をしていた。
そんなときだった。
「あ、あの…」
控えめな声が俺を引き留めた。
「と、隣の席の、瀬戸春羅です。あの、校内案内、どうしますか?」
一瞬、俺の中で?が浮かんだ。が、すぐに理解することができた。
この子は律儀に先生が言っていた案内をしようとしてくれているのだ。
「…じゃあ、お願いします。」
少し悩んで、お願いすることにした。
今後のためにも学校内を知っておいて損はない。
春「…はい!じゃあ、、「ハル―!」」
さっそくと思っていた所に一人の男の娘…ゲフンゲフン
男の子がやってきた。
「あ、竹中君、こんにちは!…で、ハル、部活行かないの?」
春「行くよー!でも、竹中君の案内しないと…」
「へえー。それって、俺もついてっていい?」
「全然いいけど…。竹中君は大丈夫?」
二人っきりだと気まずかったしいい子そうだったから、俺は二つ返事でおっけーした。
「改めまして、平野睦月です!よろしくね!」
こうして、三人で校舎を回った。
さすが私立というべきか、教室の数も多く、覚えられる気はしなかった。
春「ここからは部室棟だよ。文化部は全部ここに部室があるんだ!」
睦「ちなみに、運動部も張り紙だけ貼ってあったりするから、気になるのを探してみて!」
「二人は何部なの?」
春「えっとー…」
睦「最後に行くからお楽しみってことで!」
部活も文化部だけのはずなのに、かなりの数があった。
ものによっては、なにをするのかわかんないような変な部活もあった。
春「ここが最後。私たちの、遊戯部です!」
<ガシャン>
「お、きたきた!」
「時間かけ過ぎ、遅い。」
「まあまあ、楽しみだったからってそんなに怒んないの。」
男女5人が、入ってきた俺たちを暖かく(?)迎えた。
「ハルハルー、あのね、代表がね、柄にも無く、ウキウキしてたみたいだよーw」
「うるせ、どうせ、お前の歩幅が小さ過ぎて遅くなったんだろ?」
春「ち、違うよ!…多分。」
「えー、ほんとかなー?」
…俺、完全に置いてかれてね?
このわちゃわちゃ感についていけず、一人置いてきぼりを食らっていた。それが顔にも出ていたのか、
「…あいつ、すっごいポカーンとしてるけど、いいの?」
「「「…え?」」」
春「あ、ごめんなさい!えっと、こういう時って、自己紹介した方がいいのかな」
「じゃ、俺から!4年B組、藤谷一です☆」
「同じく、B組の白波雪乃です。そして、こっちが黒井雷花。男子恐怖症だから、対応には気をつけて。」
「A組の鈴原星河。よろしく」
「F組の赤木将吾です。…よろしく」
一「もう少し愛想よくとか、出来ない?」
雪「無理」雷「(`Д´)ノ 」 星「面倒」将「努力した」
春「コミュ症に言われたくないと思うよ。」
一「…グッ。でもさぁー、こういう時って、テンションってものg「まぁ、今いるメンバーはこんな感じです。」スルーするな!」
うん、なんだろ、個性のぶつけ合いってこんな感じなのかな、うん。そして、女子からかなり警戒されてるよ、ね?
「竹中啓太です。よろしくお願いします。」
〈パチパチ〉
何人かが拍手をしてくれた。
一「竹中ってさ、普段ゲームする?」
「うん、結構好きだよ。」
睦「じゃあさ、どれぐらいの腕前なのか対戦しない?」
「えぇ!?」
将「音ゲーだったら負けない(キリッ」
星「個人対決でも面白そうだけど、やっぱり最初はパーティーゲームでよくね?」
春「いいじゃん!何にする?雪乃、なんか案ある?」
雪「うーん、この人数で出来るのって、人生ゲームぐらいじゃない?」
春「じゃあ、そうしよっか!」
凄い、俺抜きで進んでる。でも、人生ゲーム、かぁ…。有名だけど、実際にやったことはないんだよなー。
そうこうしてるうちに、準備が終わった。
一「じゃあ、始めるよー!」
……
春「…ね、代表、運って…なに?」
星「……なんだろうな。」
将「イカサマないはずなのに、イカサマを疑うレベル。」
雪「…サイテー(ボソッ」
「してないよ?!」
先程みんなでやった人生ゲームで、俺は5回中5回一位になった。それも、回を重ねるごとに、所持金が多くなるという状態。イカサマを疑われるのも納得がいく。
睦「竹中くん、ゲーム上手いねー。」
一「いや、これはどちらかっていうと…
「「運が強い!!」」俺のセリフ…」
〈チャイムの音〉
「「「「あ、」」」」
春「もう6時?早くない??」
星「いつもこんなもんじゃね?」
春「いや、今日は土曜日課だし、 いっぱい遊べると思ってたからさ。」
雷「…楽しかった。」
雪「…うん、思ったよりもマトモだった。」
「人をなんだと思ってたの…?」
しかし、二人からの警戒が解けたみたいで良かった良かった。
一「じゃあ、今日はこれでお開きにしますか!」
将「明日は音ゲーで勝負したい!」
星「明日な。竹中は明日どうする?」
どうしよ、行きたいのは山々だけど…
星「まぁ、来たかったら来るくらいの軽い気持ちでいいよ。」
「わかった。色々ありがとう!」
……
「ただいまー!」
「お帰りなさい、おにーちゃん!!」
帰った途端、可愛い俺の妹が出迎えてくれる。これが、俺の心配の種。
「のの、お腹空いたよな、今作るから待ってて。」
「うん!!」
ののは俺がどんなに遅くなっても文句は言わないが、小学5年生を一人で家に置いておくのは、少々気が引ける。
「おにーちゃん、なんで今日帰り遅かったの?」
「えっ?…あ、あぁ、ちょっと部活の見学に行ってたんだ。」
「ふーん。…おにーちゃん、部活、入るの?」
そう言って俺を見る"のの"の目は寂しそうで、とてもじゃないけど、入る、とか明日も遅くなる、とか言えなかった。
「……お兄ちゃんは誰にも渡さない(ボソッ」
小さくつぶやいたその言葉が啓太の耳に入ることはなかった。
こんにちは!処女作なので下手ですが頑張っていこうと思います。
土日にまとめて投稿することが多いですがよろしくお願いします!!