残りメンバー集結
「ただいま、今戻ってきたぞ!」
「皆さん、お帰りなさいなのです!」
ドアの方からレイチェルの声と一緒に複数の声が聞こえる。暫くするとレイチェルは部屋へと戻ってきた。
「ただいまー、ふぅ…今日は中々疲れたな…ん、レイチェルこの人は?」
一瞬誰が入ってきたのか分からずに戸惑っていた俺だったが、新しく入って来た人数が3人だと知るとこの人達が誰なのかを理解するのに時間はかからなかった。
(この人達が…俺の仲間か)
俺は上手くやっていけるだろうか?
「ネロ様、こちらが本日から仲間になったアリスさんなのですよ♪」
そんな俺の心配をよそに早速レイチェルは入って来たメンバー達に俺を紹介する。
「あぁ、君が召喚の人?」
レイチェルの一言により、一気に注目が俺へ集まる。
「えっと…アリスです、宜しく」
こんな軽い自己紹介で良いんだろうか…。
「そっか、君はアリスって言うんだな!僕の名前はネロ、このパーティのリーダーをやってんだ!後紹介する事と言えば…そうだ、僕の得意な武器は沢山あるけど…やっぱり好きなのは双剣かなぁ、まぁ、よろしくな!」
そう言ってボーイッシュな女の子は俺の肩を叩く。
「ネロさん、よろしくお願いします」
(リーダーって女の子だったのか)
俺はそんな事を思いながら頭を下げる。
「んじゃ、俺も自己紹介やるとすっかな、俺の名はレイヴ、斧の使い手だ、力には自信があるからな、何か困った事とかがあれば取り敢えず俺に言ってくれ、よろしくな」
「よろしくお願いします」
俺はレイヴにも頭を下げる。
「ほら、最後はリィナの番だぜ?」
レイヴはそう言い、ネロの後ろに居たチェーンソーを構えた女の子を前に出す。
…その子は何も話さない。
「えっと…私はアリス、あなたは?」
話しかけて見たが、その子は何も話そうとしない。
暫くの間沈黙が流れる。
(な…っ、どうしよう…)
まさか第一印象で嫌われたか…?そんな被害妄想的な事を思っていると、不意にその子の重い口がゆっくりと開かれた。
「私…リィナ」
「リィナね、そんな警戒しなくていいよ、よろしく」
俺は俯いたまま正に警戒態勢万全という体勢のリィナと握手をしようと右手をリィナの前に出してみた。するとリィナの口からは恐ろしい言葉が飛び出す…。
「私は…貴方を知らない…殺した方がいいの…?」
「え…っ!?」
ぞわ…俺は次の瞬間、恐怖で全身から鳥肌が立つのを感じた。
「知らない人は怖いから…怖いものは全部、全部…」
まるで機械音声のような感情が無くなった声、恐ろしさを感じる無表情の顔…そしてチェーンソーの半分程、べっとりと赤い何かが付いている。
「なっ……」
俺は恐怖で体が動かない。
「おいリィナ…いきなり仲間にチェーンソーはねぇだろ?まぁいつもの事だが…」
俺が恐怖を感じているのを察してか、レイヴは呆れたようにリィナに注意した。
「これ、まだ半分なの…貴方が敵なら…これの全てが真赤に染まるまで…貴方の。血で…綺麗にしようと思ったの…」
「リィナ…お前は相変わらずぶっ飛んでるな…」
そう言ったネロは驚きと呆れが合わさったような表情をしている。
「え、ぇ…」
殺されるかもしれない…俺は半泣きでネロに助けを求める。
「あー、リィナの事なら暫く待っててたら、すぐ元に戻るから」
俺の助けを求める視線を受け取れたのか、ネロはそう笑って答えた。
「…え?」
俺はネロの言っている言葉が分からなかった。




