表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/103

第78話 義勇軍、集結

南門前の広場。霧の向こうに人々の列。


鍬や木槌を武器代わりに握る農民、古ぼけた鎧を着た退役兵、かつてスラムにいた労働者。


皆が震える手で槍を握っていた。


「……これが、義勇軍?」


エリアスが息を呑む。



「そうだ。」


スカイが頷く。



「彼らは恐怖で逃げることもできた。でも、“誰かを守りたい”って残ったんだ。」



義勇軍が、エリアスに向かって声を上げた。


「エリアス様!」


「あなたの言葉で俺たちはここに来ました!」




若者たちが声を上げる。


「数なんていらねえ! 俺たちの価値は“仲間を守る力”だ!」



エリアスの目に涙があふれた。


「……ありがとう。」




スカイが静かに言う。


「さぁ、皆がエリアスの言葉を待ってる。」



エリアスは馬にまたがり、


王旗を高く掲げて喉の限りに叫んだ。


「私のために集った勇気に、心から感謝します!

 これから行く先は死地です! でも覚えてください――

 

“国のため”ではなく、“愛する人のため”に戦ってください!」


その言葉に誰かが叫んだ。


「俺は家族のために剣を握る!」


「俺は隣で笑った友を守る!」


「エリアス様と共に!」


オオォォォォォォオオオ!!!!


嵐のような歓声が広場を覆った。



義勇軍の誕生だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ