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第61話 血の予兆
夜。スラム区の拠点が爆発した。
瓦礫の中、スカイは血を流しながらエリアスを庇い立ち上がる。
「……大丈夫だ、全員避難させろ!」
「スカイ、腕が!」
「後でいい! ここを守らなきゃ!」
襲撃者はゼストール派の数値教信者。
だが、待ち構えていたルークたちの迎撃でなんとか撃退に成功した。
エリアスは震える手でスカイの傷を縛りながら言った。
「……どうして、ここまでして。」
スカイの視線はまっすぐだった。
「この国の希望を、“正義”の名で潰させるわけにいかないから。」
その頃、貴族街では数値教の司祭が密談を交わしていた。
「失敗したか。では次は――毒だ。」




