45/92
第45話 炎の予感
エリアスの協力で、解決屋は王都への拠点設立を許可された。
だが同時に、王族・貴族たちの間に不穏な噂が広がる。
「スラムの少年が、王女を抱き込んだ?」
「下賤の子に王家が利用されている!」
スカイは知っていた。
「理想が広がるほど、敵も増える。」
ガラルドも苦い顔で言う。
「もう引き返せんぞ、スカイ。」
「ええ、それでも僕は進みます。
非常識を常識に変えるために。」
夜の広場に立つスカイのもとへ、
エリアスが現れた。
「あなたの夢、私も一緒に見たい。」
手を差し出す王女の瞳は、まっすぐに輝いていた。




