第44話 正体、エリアス
後日、市長から市庁舎に呼び出されたスカイは驚いた。
廊下の向こうに、あの少女エイラがいた。
「あれ? エイラさん?」
ルークは首を傾げる。
エイラは市長の隣にいた。
その光景を見たスカイは慌てて尋ねる
「こ……これって!一体・・・。」
エイラはスカイたちに一礼して言った。
「先日はお世話になりました。みなさん。
改めまして、私はこの国の第3王女、
エリアス・エニーフィートです。」
エイラの正体にスカイ達は唖然とした。
ルークが囁く。
「え、王族の第3王女……エリアス様!?」
エリアスは楽しそうに笑った。
「ふふ、驚かせてごめんなさい。でも、気になっていたの。あなたが作ったこの“解決屋”という仕組み。」
スカイはエリアスに恐る恐る尋ねる。
「……俺たちを調べてたんですか?」
「ええ、こっそりね。貴族社会が腐っていくのを見て、どうにかしたかったの。」
スカイは頭を下げた。
「殿下がそんな風に思ってくださるなら、光栄です。」
エリアスはスカイの手を握った。
「殿下なんて呼ばないで。私もひとりの仲間よ。」
そして微笑みながら彼女は付け加えた。
「なんだったら、私の夫になる?」
スカイは真っ赤になり、ルークが爆笑した。




