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第4話 拾い物の街
スラムの朝は早く、そして騒がしい。
人々は日の出前に捨て場を巡り、
使えそうな物を拾って生活する。
スカイもその一人だった。
だが、彼は少し違った。
夢tubeで学んだ「分別と再利用」。
「鉄くずはまとめて売る。瓶とガラスは割らずに。“価値”は形に宿る。」
そんな考え方で整理を始めると、買い取り商人の態度が変わった。
「お前、目利きがいいな。
これ、いつか商売にできるかもな」
初めて人から認められた気がした。
その一言が胸を満たした。夜、スカイは夢の中で小さく呟く。
「次は……“スラムでお金を稼ぐ方法”だ」
検索欄に文字を打ち込むと、次々に動画が現れた。
“副業” “知恵と工夫” “小さな店の作り方”。
スカイの目に再び炎が宿る




