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第24話 繋がるための勇気
スラムの少年が、街の仕組みを変える最初の一歩を踏み出す。
夢tubeが与えたのは、知識だけじゃない。
“人に伝える勇気”だった。
ランタンの灯るスラムの丘が見える。
スカイは夢tubeに出会ったあの日を遡る。
あの力のおかげでスラムの生活が変わった。
スラムで仲間ができた。
スラムの外に繋がりができた。
人の繋がりの力を知った。
市長に会い、問題を解決した。
そして今、街を見下ろしながらスカイは呟く。
「この世界に、もう一度“正しい常識”を作ろう。」
風が吹き、彼の頬を撫でる。
その瞳の中には、夢よりも確かな光が宿っていた。
だがこの世界の常識は世界にとってあまりに歪なものだった。




