19/117
第19話 市長との再会
“市長が話を聞きたいそうだ。”
連絡を受けた日、スカイは胸の高鳴りを抑えられなかった。
豪奢な部屋。壁一面に並ぶ地図。
そこに立つ初老の男が、この都市の長
――市長ガラルドだった。
「君がスラムの少年か。面白い話を聞いたよ。」
スカイは深呼吸し、夢tubeで得た知識をもとに説明を始めた。
理論だけでなく、実際に見た状況、構造上の問題まですべて伝える。
話し終えると、市長は顎に手を当てた。
「もし失敗したら、君のせいだ。それでもやるかね?」
スカイは真っ直ぐに頷いた。
「はい。街のためです。」
スカイの目に迷いはなかった。




