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第15話 市長という存在
街の中心に建つ白い塔のような建物。それが市長邸だった。
スラムの少年にとっては、まるで別世界。
警備兵の槍がその境界線を示すように並ぶ。
スカイは資料や図をまとめ、提案書を手にしてそこへ向かった。
「この街の水路構造に問題があります。見せてください。」
だが門番は冷たく言った。
「スラムの者が市長に会えると思うか?」
何度説明しても結果は同じ。
「帰れ。」
その言葉が胸に刺さった。
「……スラムだから、話も聞いてもらえないのか。」
少年は拳を握り、静かに呟いた。
「だったら――別の道を探そう。」




