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第14話 情報のつながり
地下調査の成果は、すぐに街の労働者たちの知るところとなった。
「スカイの言ってることが正しいかもしれねぇ。」
噂は瞬く間に市民へ広がっていく。
やがて市庁舎に勤める清掃係の男がスラムを訪れた。
「市でも対策を考えてるらしいが、まともな案がないそうだ。」
そう語る男の背中には疲労がにじんでいた。
彼はスラムの出身で、スカイの活動を密かに応援していたのだ。
「お前が見つけた漏水の話、上に伝えてやる。」
スカイは深く頭を下げた。
――人は、誰かと繋がることでしか世界を動かせない。




