第126話 スカイの代役
医師が前置きして囁く。
「噂程度ですが……
ゼストールが軍を率いて王国へ向かってるそうです。1個師団規模で……。」
スカイの目が見開く。
「ゼストール……っ!!
あいつまだ諦めてねえのかよ!!
クソッ、数値教の世界テロも捨て置けねえのに……!」
体が動かず憤るスカイ。
治療室の外が騒がしくなる。
バタンッ!!
扉が勢いよく開く。
「スカイ殿はっ!?
スカイ殿はまだ目覚めませんかっ!?」
入ってきたのは、王族のフィート・アルバレン。
かつてエリアスを次期国王にするために協力した仲間だ。
「フィートかっ!?」
スカイの声に、フィートが振り向く。
「スカイ殿っ!! 良かった!
目が覚めたんですね!!」
フィートが駆け寄る。スカイは苦笑。
「あぁ、なんとかな。
でも撃たれた箇所の痛みが酷くて、それなりに
血が流れたから、しばらく安静だってさ……
クソッ!!」
患者用ベッドに右拳を叩きつける。
フィートが不安な顔をする。
「そんな……困りましたね。
これじゃ数値教のテロに対抗できない。
エリアス様がいない今、スカイ殿の代わりに
各大使館に指示が出せる者が……。」
「いや、1人いる。」
スカイが遮る。
フィートが目を見開く。
「本当ですか!? どなたなんですか?」
スカイはフィートを指差す。
「お前だフィート。
お前がオレの代わりに数値教のテロを止めるんだ。」
「……えっ?」
フィートは顔をポカンとした。




