表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/146

第123話 白旗の女王



王国の空は煙に覆われ、


ゼストール軍は王都の目の前まで迫っていた。


南門の穴から雪崩れ込み、家屋を焼き、

兵を斬り、叫び声を上げる。


「神の裁きだ!」


「低数値ども、跪け!」



ゼストールは黒馬上でニヤつき、余韻に浸る。


(あぁ、王位につくのが待ち遠しい。

やはり私は正しかったのだ……!)



その時、伝令が駆け寄る。



「ゼストール様!! 

王宮バルコニーから白旗が!!!」



ゼストール軍が歓喜した。



「勝ったぞ!」


「女王降伏だ!」




しかし、ゼストールは目を細める。


(白旗だと……? 一体何を考えてる?)





バルコニーから、白旗を掲げたエリアスが出てきた。


ドレスは煤で汚れ、髪は乱れていたが、

目は燃えていた。王国中に拡声魔法が響く。




「聞こえるか、ゼストール!!

この戦い、あなた達の勝利よ!!! 

全面的に認めよう!!! 

その上で話がしたい!!!」




王国内の兵士、民衆が息を飲む。


「陛下……!」




ゼストールは疑う。


(今更話だと……? バカ言え。

今まで俺様に散々煮え湯を飲ませておいて

許すわけがなかろう。


やるなら王国中を焼き尽くし、

生き残る希望をちらつかせて罠に落とし、

見せしめとして大切な者の首をエリアスの前で

切り落として無力感を味わわせてから俺自らの手でとどめを刺す。


それが俺の求めるシナリオだ!


こんな形で水を差されてたまるかっ!!)



苛立つが、少し考えて唇の左端を吊り上げる。


(だが、エリアスが自ら泣きわめいて許しを乞う姿を世界中に晒すのも一興だ。

国民を北門から逃がそうとも、

外の森に狩る伏兵を潜ませてある。

俺様の計画に抜かりはない!)



「よかろう、エリアス! 

話があるなら出てこい! 丸腰でな!」



ゼストールの声が響く。


エリアスは深呼吸し、バルコニーから降りる。


護衛の兵士たちが止める。


「陛下、危険です!」



「いいんです。これは私の戦い。」


彼女は単身、王宮の門へ向かう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ