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第111話 焦土の司令室



夜空を焦がす炎。


大使館からの報告は絶えず、通信塔の水晶は赤に輝きっぱなしだった。


「報告! 第五区域の数値教徒、鎮圧成功!」


「各国で犠牲者多数! 支援要請、間に合いません!」


絶え間ない声に、エリアスの指先が震える。

「……休む暇も、ないのね。」



各大使館も、情報収集と各国の軍への後方支援に必死に当たらせている。


救援に派遣した王国守護騎士団は結果的には全体の6割に相当した。



それでも数値教のテロは止まらない。





女官長が駆け寄る。

「陛下、少しお休みを。数時間でも横に――」


「大丈夫よ。」


エリアスは無理に笑ってみせた。だが、口元はわずかに引きつっていた。


目を閉じる度に、銃声が過る。


スカイが崩れ落ちたあの光景が、脳裏を焼き尽くす。


(休んだら……もう戻れなくなる。)



女部下が跪き、心底の声で言った。


「陛下、陛下を支える部下はここに居ます。

 スカイ様の思いを受けて、今は私達を信じてください。どうか……王の務めだけを背負おうとしないで。」



エリアスは唇を噛む。


「……分かった。少しだけ、席を外す。」


そう告げ、震える足で廊下を歩き出した。



部屋に戻る途中エリアスは現国王の使いからクラウディス王が呼んでいることを聞いた。




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