第109話 悪意の記憶
エリアスが次期国王に指名されて数日後、
ゼストールは隣国バルハレアの修道院に潜伏していた。
「この屈辱を、いつか必ず返す・・・っ!!」
暗い部屋で、側の数値教信者に紙束を渡す。
「……世界中の数値教と連絡を取れ。
優先順位は“王国と女王の信用破壊”だ。」
報告が次々と届く。
『各国にスカイの身上情報流布完了』
『エリアスの血統疑惑拡散』
「いいぞ……もっと混乱させろ。」
ゼストールは笑っていた。
だが、解決屋大使館が設立され始めると、流れは逆転した。
『民が彼らを支持し始めている』
そう報告書は書かれていた。
「なに?どういう事だっ!?」
怒号が響く部屋に、部下が震える声で答えた。
「小さな依頼を次々解決し、支援者が増大……数値教、影響低下の一途を……。」
ゼストールは机を殴った。
「だから言っただろう! “下等な者”を助けるなと!」
やがて、エリアスが世界サミットを開くという情報が届く。
「これ以上は許されん……エリアス、お前だけは許せん。」
彼は異国の技術で作られた黒い銃を手に取った。
「神ですら届かぬ距離から、お前の夢を打ち抜いてやる。」――暗殺未遂。
その後、
王国を離脱したゼストールは各国の数値教を煽動し、
「奴らの“繋がり”を壊せ。国をバラバラにしろ!」
と号令を飛ばした。




