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第102話 遠ざかる距離
夜の王宮。
エリアスは一人、月の光を受けて窓辺に立っていた。
“中心調整者”――世界が彼女を求めている。
だが心のどこかで、
スカイの顔を思い出し涙が浮かぶ。
「どうしてだろう。スカイ……あなたが遠くへ行ってしまうような気がする。」
同じ夜、スカイも夜空を見上げながらつぶやいていた。
「俺も……そろそろ、自分の限界を考える時期かもしれない。」
(自分で提案しておきながら、君が遠い存在になってしまったな……エリアス。)
互いを想いながらも、未来へ向かう心だけがすれ違っていた。




