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半顔少女  作者: ツヨシ
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そのまま何事もなかったが、もうすぐ午後と言うときに、それは突然起きた。

「ええっ?」

「なんだ、どうした?」

家の居間にいたはずだ。

それなのに周りが一瞬にして赤くなった。

下も上も、右も左も、前も後ろも赤く染まっていた。

気づけば一面真っ赤な空間に、二人で立っていたのだ。

「ここどこ?」

「いったいなんなんだ」

すると不意に現れた。

半顔の少女。覚えがある。

一番最初に死んだ少女だ。

切られた頭の半分を自分の手に持って。

少女は一つしかない目で、娘をじっと見ていた。

その目に宿るものは、殺意そのものだった。

――!

驚き見ていると、少女の横に何かが現れた。

――鉄板?

横になった状態だったので最初はよくわからなかったが、それはどうやら薄い鉄板だった。

目の前の少女の頭半分を切り裂いたあの鉄板のようだ。

「ひっ!」

娘は逃げようとして少し動いたが、そのまま固まってしまった。

徳田はとっさに娘の前に出ようとしたが、徳田も見えない力で押さえつけられて動けなくなってしまった。

鉄板が動き始める。

娘に向かって。ゆっくりと。

徳田は叫んだ。

「待て! 娘だけはやめろ。代わりにこの俺の命をくれてやる! だから娘を殺すな!」

半顔の少女は徳田を見た。

鉄板の動きが止まる。

しかし少女は再び娘を見た。

鉄板も動き始める。その時だ。

「やめなさい、さやか!」

声がした。

見れば半顔少女の母親がそこにいた。

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