42 自分の過去と未来の話
生きてればいい事がある。きっと、昨日よりかはマシな日になる。あの日、辛くて悲しくて大号泣したあの日より、酷い日はきっとこない。
あの日を耐え抜いて、どんな形であれ、未来に希望を持って生きることを選択していなかったらきっと今の自分は存在しない。
でも、ふとした瞬間に思い出してしまう。その都度に思う。この経験は、あの悪夢は、ずっと付きまとってくるのだろうかと。楽しい日常の中で、心の中ではそんな思いがずっと重くある。
そして、悩んでしまう。その事を誰かに相談するべきか否か。きっと相談したら、物凄く力になってくれるであろう人達はいる。だが、一つ気がかりなことがある。
それは、困らせてしまうだろうなというところだ。
簡単に言ってしまえば、立ち直り、前を向いて生きていくことになったものの、過去を忘れることが出来ず、今を楽しめないといったものだ。
仮に、自分が友人や恋人からそんな相談をされたら、恐らく答えることはできない。考えて考えて、きっと沢山悩んで、答えが出ずに悩んでしまうだろう。
自分を面倒くさく思う。何もかもはっきり正直に話すことが出来て、流れるように生きていけたらどれだけ楽だったか。
難しい問題だ。けれど、今の自分の目の前には、夢のような日常がある。あの日、想像もしていなかったような綺麗で、自分も周りも笑顔な嘘のような日常。
変わりたいと願った。好きな人が出来た。話せる友人も沢山できた、環境が変わって、人生が大きく変化した。
なら、心のこの重みはどうやったら消え去るのだろう。分からない。分からないことだらけで、本当に嫌になる。
ただ、一つだけ確かに感じている事がある。昔の自分が聞いたら驚くだろうけど、いや、泣いて喜ぶかもしれないほどの事で、実際伝えたいこと。
それは、過去は変わらず、未だに傷跡としてそれは記憶の中に存在しているということ。ただし、そんな辛い記憶もたまにしか思い出せないほど今の自分には、大切な人、笑い合える友達達が沢山いる素敵な日常を送っていると。
過去の冬川夏輝も俺であり、今の冬川夏輝も俺である。
これからは、破滅的な道では無く、明るい未来がある道を歩こう。
その先にきっと、自分自身の答えがあると信じて。




