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ペンギン三兄弟

ペンギン三兄弟 〜 9話 かっこいいサングラス の巻

作者: たかはら りょう


ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。

今日も仲良く暮らしています。


チャン「ただいまあ」

チャンが目をゴシゴシこすりながら、帰ってきました。

ドン「おかえり。どしたの?」

チャン「目がかゆくってさあ、鼻水も出るし、

頭がぼーっとするんだよ」

ゴン「頭がぼーっとしてるのは、いつもじゃないの?」

チャン「いつもはね、さっぱりしてるんです」


ドン「それって、花粉症じゃないの?」

ゴン「あー、きっとそうだよ。チャンも、いよいよ都会ペンギンの仲間入りかあ」

チャン「花粉症かあ。まいったなあ」

チャンは、都会ペンギンぶって言いました。


ドン「出かけるときは、メガネかけて、マスクしたほうがいいよ」

ゴン「ただでさえ、怪しい姿が、ますます怪しくなるな」

チャン「おおきなお世話だよ」


ドン「ところで、チャン、メガネ持ってるの?」

チャン「持ってないよ、視力いいし」

ゴン「ならば、オレのとっておきサングラスを貸してやろう」

ゴンは、部屋の奥からサングラスの入った箱をかかえてきました。

ドン「ゴン、いっぱい持ってるなあ」


ゴン「これなんかどう?」

ゴンはサングラスをひとつ差し出しました。

まるくてちっちゃなメガネです。

チャンは、ためしに かけてみました。

ドン「あー、ダメダメ。すけべオヤジみたい」

ゴン「顔が大きいから、合わないなあ」


ゴン「じゃあ、これは?」

ゴンは別のサングラスを差し出しました。

細長いとんがったメガネです。

チャンは、ためしに かけてみました。

ドン「あー、ダメダメ。太ったノコギリザメみたい」

ゴン「顔が大きいから、合わないなあ」


ゴン「じゃあ、これは?」

ゴンはまた別のサングラスを差し出しました。

真っ赤なドロップ型のメガネです。

チャンは、ためしに かけてみました。

ドン「あー、ダメダメ。赤い出目金みたい」

ゴン「顔が大きいから、合わないなあ」


ゴン「じゃあ、これは?」

ゴンはまたまた別のサングラスを差し出しました。

大きい四角いメガネです。

チャンは、ためしに かけてみました。

ドン「あー、ダメダメ。ブサイクな深海魚みたい」

ゴン「顔がもっと大きくなっちゃうなあ」


チャン「おい、おまえら!他ペンギンの顔で遊ぶんじゃなーい!」

ドン「ああ、ごめんごめん。つい思ったこと言っちゃって」

ゴン「顔の大きさが問題なんだよなあ」

ゴンは、ゴソゴソと箱の中をあさりました。


ゴン「やっぱ、これだなー」

ゴンは、またひとつサングラスを取り出しました。

真っ黒の見るからにかっこいいメガネです。

チャンは、ためしに かけてみました。

ドン「お、いいねえ」

ゴン「お、かっこいいよ、似合ってるぞ」

チャン「そんなに似合ってる?」

ドンとゴンにほめられて、チャンもまんざらではなさそうです。


それからというもの、チャンは、どこへいくにもそのサングラスをかけて出かけるようになりました。


おしまい


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