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プロローグ『過去の栄説』




 ネットゲーム『Re:GAME』

 数々の神作ゲームを世に届けてきた、超がつくほど有名なゲームメーカー『ハルウェン・コーポレーション』略して『HC』が提供した有名なゲーム。

 内容は【ゲームを造り出すゲーム】。

 当然、全く技術のない素人に作らせるというのだ……クソゲーが出来るのが関の山。

 ハッキリ言って無駄すぎるゲームともいえる。



 【クソゲーを造るクソゲー】として、結果的には忘れ去られたゲームだった。


 ――だが、とある一人がソレを掘り起こし……呆れたことに、今や神作と呼ばれ、ユーザー数100万を超えるゲームを造り出してしまった。


 タイトル『Re:GAME<ゲート>』。

 アクション系――無限進化型RPG。

 いまだレベルに上限値はなく、マップにも限界はない。モンスターも100レベをゆうに超えるものも居るし、……要するに、どれだけ長い間やりこんでも【中級者止まりのゲーム】

 クリアは存在するが、したものはこれまで一人もおらず、プレイヤーは飽きを覚えない。

 武器防具も無限強化可能。レベルアップによってスキルも無限に獲得できる。

 だが、大型更新やメンテナンスなどは一度もなく、時期イベント等は最初からプログラムされている。


 不満を唱える人は皆無。

 最初から『完成』されたゲーム。


 そんな『Re:GAME<ゲート>』の掲示板に、こんな書き込みがされていた。




――22:00―匿名「何でも、一度正シナリオクリアしたギルドがあるらしいぜ!」

――22:01―ニャン太「マジかよ! どこどこっ?」

――22:02―匿名「ほら、オプション機能のクリアプレイヤー&ギルド数のとこ。0人/0ギルドから8人/1ギルドになってるじゃん!」

――22:03―マドンナ「ほんとだ! ここが0じゃないの初めて見た……」

――22:05―HAZIME「運営も裏シナリオとか出しそうだよな♪」

――22:06―ニャン太→HAZIME「『運営』発言ww 君初心者だね」

――22:06―マドンナ→HAZIME「運営って―ww」

――22:07―HAZIME「あれ? 俺変なこといっちゃった?」

――22:09―ニャン太「この神ゲーに運営なんていないんだってww だから、メンテも更新も皆無なわけww」

――22:11―HAZIME「マジッ!? 最初っからこのクオリティとかバケモンかよ製作者……」

――22:15―匿名「えっと、話を戻すけどさ……。そのクリアしたギルドの名前――しりたくないか?」

――22:16―ニャン太「もち!」

――22:16―マドンナ「当たり前でしょ! 何レベいってるのかな?」

――22:16―HAZIME「お、オレも!」


――22:18―匿名「オッケーオッケー。そのギルド名は――



 ――『零雪の箱庭』」


 後に伝説のギルドとして語り継がれるギルドの名である……。

 そして、誰も知らない伝説のギルドの『日常』は、凡プレイヤーとはやはり違った――……




「アリスっ! 真後ろ二匹、強化型ゴブリン! リィリア、バフ援護頼む! ロイ、極魔法詠唱!」

「ノワールさんっ! 新手でオグトール8体来ました! 強化と回復は僕一人で十分ですから、2人前衛に回します」

「助かる!」

「ロイ! HP残り8。これじゃ10分ももたないわよ!」

「あわわっ! すぐに回復しますから耐えてください。ランカさん!」

「ノワールさぁん。魔術師スキルシバリで1780レベ相手は無茶し過ぎですよぉ! 前衛つっきらないでくださいー」

「……、追加でキマイラ5匹追加……。辛すぎ……」

「泣きたくなるから弱音吐かないでよぉ! アイヴィ」

「……ユーリ。……召喚獸使いたい。許可して」

「「「それはダメっ!!」」」

「コントやってる場合か……。ほら5人ともノワールとユーリを見習え。真面目に狩ってるだろうが」


 マップ未開拓エリアで、シバリプレイしながらボスクラスの敵を雑魚のように一掃しています。

...




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