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追憶の蓮

だいぶ長いこと空いてしっまて申し訳ないです。10月まではどうしても書ける時間が取れないのでこんな感じで不定期になります。では、本編どうぞ。


私の名前は琴峯 蓮。


一か月前自分の人生の中で一番大切な人を亡くした。


その日のことは今でも鮮明に覚えている。何度これが夢だったらよかったかと思ったことは数えきれない。


それは、丁度一か月前の今日、その日の天気は今日と同じく雲一つない快晴だった。




『ピピピ…』

「ん、んん~!」


朝いつも使っている目覚まし時計の音で目が覚め、それと同時に伸びをする。布団から出て、洗面所に向かい完全に眠気を払うために顔を洗う。そして、お母さんが用意してくれた朝食を食べ自分の部屋に戻り今日着ていく服を選び始める。


「あ~これとこれどっちがいいかな、、」


結局決まらないので、お母さんに相談しに行く。


「ねぇ~お母さん、これとこっちだったらどっちがいいと思う?」


すると、お母さんは顔をニヤニヤさせながら、ほんと好きね仁くんのこともういっそのこと告白して結婚しちゃいなさいよ、とからかってくる。


「仁はそんなんじゃないし!」


思わず顔が赤くなってしまいそれをごまかす様に声を張る。が、お母さんの攻撃は止まらない。


「えぇ~じゃぁ、仁くんが他のだれかとくっついてもいいの?」

「仁が幸せならそれでもいいもん、、」


そんな火を見るより明らかな私の態度にお母さんは半ば呆れたようにため息をつく。


「はぁ、何事も早いことに越したことは無いのよ、言えるときに言っときなさい後悔しない内にね。」

「うう~わかってるもん」


今でも思うあの時ちゃんとお母さんのアドバイスを聞いていたら少しは気持ちが楽になったんじゃないのかと。


それから、お母さんは時間がないわよと言って私が持っていたオーバーオールのセットを手に取ると少しコーデを変えて私に着せてくれた。この時初めてお母さんを尊敬した、その時お母さんがチョイスしてくれた服がコーディネーター顔負けのセンスの良さだったからだ。お母さん大好き!


それから少しばかりの時間が過ぎて家を出る時間がきた。


「行ってきます!」

「はい、いってらっしゃい。夜遅くなる時は一報入れなさいね。」

「うん、わかった!それじゃあ行ってきます。」


気負付けなさいね。と言っているお母さんの言葉を聞き流しながら仁の家に向かって歩き出した。

仁の家に向かっている最中今日はどんなことをしようかと考える、普通に色々買い物をしようかそれとも最近公開された恋愛ものの映画を見に行こうか、はたまたおいしいものを食べて回るってものもいい。

今日のこれからのことを想像しているといつの間にか仁の家の前にたどり着いていた。


インターホン押す、すると中から仁のお母さんらしき人の声が聞こえてくる。


「仁!早くしなさい、もう蓮ちゃん来ちゃったわよ!」


相変わらず仁は支度が遅いなと思いながら仁が出てくるのを待つ。


「早いことに越したことはないか、、お母さんも余計なことを余計なことを言うよね」


一人、愚痴っていると後ろからお待たせと言って仁が玄関から出てきた。


「っ!?、、も、もう遅い!」

(お母さんのバカ、あんなこと言ったら意識しちゃうじゃん!)


蓮の頭の中にニヤついた母の顔が思い浮かぶ、頭をブンブンと振り無理やり頭をリセットする。その間仁が何か言っていたが余裕のない蓮にはもちろん聞こえていない。


「ねぇねぇ!今日どこ行こうか!」


思考を完全に変えるために少し声を張り上げて仁に迫る。内心ドキドキしていると、仁は結局何でもなかったかのように最近駅の近くにできたショッピングモールに行こうと提案してきた。


「うぅ~~、、!!」

(なに一人で盛り上がってるんだ私!)

「どうした?」


私が一人羞恥に悶えていると仁が顔を覗き込んでくる。


「い、いいから行こ!」

「あ、あぁ、、」


無理やり仁の手を取り今日行くショッピングモールに向かうのだった。



歩き始めてからもう少しで目的地に着くといったところでいきなり仁の履いているスニーカーの紐が唐突に切れた。なんでいきなり?と思ったが買うものができてよかったと私は言ったが仁はなんか別のことを考えている風だった。そして、唐突に今日はやっぱりなしにしようと言ってきたのだ。


「何言ってるの!もうすぐ着くんだからさっさと行くよ!」


ここが最後のチャンスだなんてこの時は微塵も思っていなかった。



やがて目的地のショッピングモールに着き仁の靴紐を買い終わり、自分の買い物も終わったときに事件は起こった。


(なんだろうあれ、、?)


見ると少し先にある通路が騒がしい、しばらく眺めていると騒ぎはさらに大きくなっていき、その中から何故か刃物を持った男がそばにいた女性に襲い掛かるのが見えた。


「!?」


気づくと私は走り出していた。なんで、そんな行動をとってしまったのか今でもわからない、ただ一つ明確なのはその判断のせいで、かけがえのない人を失ったことだけだ。


私は、女性のの近くに近づくと声を出して周りにいる人に逃げるように大きな声で促す。すると、今度は目の前にいる男が私に目を付けてきた、背中に冷や汗が流れ少しばかりの膠着時間がうまれる。


「うっ、」


恐怖を目の前にして体が思うように動かず後ろに後ずさりする、私の腰が引けたのを見逃さなかった男は勢いよく私に迫ってくる。


(ヤバイっ!)


反射的に後ろに飛びずさると、さっきまで私がいたところに男の手に握られている刃物が振り下ろされる。私が避けたことが勘に触れたのか男はその形相を険しものに変え、さっきよりも勢いよくその凶器を振ってくる。


(どうにかしないと!)


迫ってくる男に対して僅かばかり思考を巡らす。だが、もう一回後ろにかわそうそう思ったところで急に体のバランスが崩れた、どうやら床にある少しの段差につまずいたようだ。そして私は地面に尻もちをつく、早く起き上がらないと、と思うが間に合うわけも無く男は寸前まで迫ってきていた。


「ちょっと、ヤバいかも、、」


口に出すころには男はもう手に持っている凶器を振り上げ、私を狙って一直線に振り下ろす。

思わず目をつむって心の中である人の事を思い浮かべる。


「仁、ごめんね、、」


空気に掻き消えるような声で幼い時からの思い人に別れを告げるように呟く。そして、男の攻撃が到達すと思われたとき私の名前が呼ばれた。




「れん!!」




「えっ?じ、ん?」


目を開けると仁が男から私を守るように立ちふさがり男と対峙していた。

完全に腰の抜けた私はいろいろな感情が混ざり合って静かに泣き始めてしまう。すると今度は仁に向かって男がその標的を変える。


「くそっ」


男の凶器が握られている手を掴み、握られている凶器を離さそうとしている仁。必死に仁に掴まれている手を振りほどこうとしている男。二人はもつれ合いながらその場に倒れる。立ち上がり際男は何を思ったのか不敵に笑い、そして次の瞬間腰が抜けて動けない私の方に向かってきた。



「れん!!」



仁は私のことを呼ぶとこっちに向かって走る。だが、仁がたどり着いたのは丁度男が凶器を突き刺したと同時だった。



グサッ!



何かが刺さった音と共に目の前の仁と凶器持った男が同時に倒れる。仁の体を支えるように私は腕を伸ばす。


ぐちゃ、、


(!?)


仁の背中に手をまわしたときそんな生々しい感覚がした。背中から手を外し自分の手に付いた何かを確認する。自分の目に飛び込んできたのは赤一色に染まった自分の手。


「なに、こ、れ、、」


私は最初それが何なのか分からなかった、いや、認めたくなかったといった方が正しい。

再び手に視線を移してその手を凝視する。


「じん!しかっりして!じん!」


取り乱しながらも懸命に仁のことを呼びかける。服の一部を無理やり千切り患部を圧迫する。仁は意識はあるものの朦朧としていてはっきりしない。持っているスマホを手に取り119番通報をする。連絡が終わり再び仁の方に顔を向けるといつもぶっきらぼうな仁が微笑みながらこちらを見て今にも消えそうな声で話しかけてくる。


「ごめんな、蓮、せっかく久しぶりに二人で出かけられたのにこんな大変なことになって。」

「じん、もうしゃべっちゃダメ!」


顔をぐちゃぐちゃにしながら私は必死にそう伝える。


「泣くなって、せっかくの美人が台無しだぞ、あ、そうそう美人と言えばさ、」


何度言ってもしゃべることをやめない仁をもう私には止めることができず、膝枕を作り仁の頭をそっと乗せる。


「あの頃見たお姉さんは美人だった、」

「うん、、」

「あ~あ、こんなになるんだったらもっと人生満喫しておけばよかったな、まぁ俺は幸せな方だと思うけどな、何て言ったってこんな可愛い幼馴染がいるんだからな、はは、」

「もう、じんのばかぁ、、」

「あれ照れてるのか?」

「てれてない、も、ん、、」

「はは、最後に可愛い蓮を見れてよかった、よ、うっ、」

「じん!いやだよ、いなくなっちゃやだよ!ねぇ!これからもいつもと通り一緒に学校行ったりできるよね、ね?じん!夜は、一緒にご飯食べたりできるよね?」

「ああ、できるよ。明日にはいつも通りの生活に戻っている」

「絶対だからね!」

「あぁ、、そう、だな、こんどは一緒に、、」


そう言いかけて仁は静かに目を閉じた。


「え、じ、ん?寝てるだけだよね?そうだよね?だって、明日からいつも通り一緒に学校に行くんだからね!ねぇ、、じん起きて返事をしてよ、いつもみたいにおちょくってみてよ!私を一人にしないでよ、、」


私は亡骸となった仁の体を抱き寄せて、まるで子供のようにその感情を爆発させた。




仁が居なくなってから一週間がたった、今日は仁のお葬式だ。仁の家族はもちろんのこと、いつもお世話になっていた私たちの家族、それから学校のクラスメイトの面々がこの場に参加した。仁と仲の良かった友達や多分仁ことが好きだった子なんかは涙を流しながら背中をゆすられている。そんなんか私はというとクラスの輪からは外れ一人外に出て空を眺めている。


(ねぇ仁、ここだけの話、私ずっと仁のこと大好きだったんだよ、、それはもう息が詰まって息苦しいぐらいにね、、だからね、仁が居なくなった今私どしていいかわかんないよ、だけど仁はそんな時いつもこういうよね、蓮だったら大丈夫って、だかね私頑張ってみるよ。今でも泣きそうなほど辛いけどこれからは仁の分まで楽しく生きるから、天国から見ていてよねじゃあそろそろいくねこれから仁のお葬式だから)


そして、みんながいる広場まで歩き出す。




「大好きだよ!」







文章がだらだらと続いて読みにくかったと思います。これからはもっと簡潔にまとめられるように善処します。

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