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酔うな、神様。1〜九文芝居の幕を引き〜

《酔うな、神様。1〜九文芝居の幕を引き〜》


おっひさ〜。

な、なんと、4ヶ月ぶりだよ。

しかも、この詩、むろん、そんな4ヶ月ぶりの投稿に使うんだから、個人的には大好きな詩であることは、間違いないのであるよ。


あれから、わたしもすれっからしの蓮っ葉な女性のふりする術も覚えましたよ。

「あたい」とか「だわさ」とかそんな言葉使い、うそうそ、そんなの、使ったときないって。

だって、世界って、芍薬草食しゃくやくそうしょくですからねー。あ、間違えた、弱肉強食、だった?

ま、いいけど。そんな目にも、あったことないし、それでは、なにも変わらないごころを伝えるわたしの詩をどうぞよろしくお願いします。


でわ、本文、お読みくださいませ。



望まれる神様は、敬われる。


裁きなす神様は、畏れられる。


愛の神様は、エロスとその口で。


異教の神様は、神様じゃないよ。


私の神様は、とっても純粋で、

呆れるほど要領が悪くって、

いつも、おたおたして、

私のこと、熱い視線で見つめるんだ。


ある日、私が恋愛以外で

(この私が、恋愛以外で、だよ?)

落ち込んでいた夜、

とある行きつけのひとりが落ち着くバアで、

ジンをロックでたしなんで(?)いた

寂しげな、だが、ため息が似合わない美人の、

(だれ?って?文脈でわかるっしょ、とーぜん)

となりに腰かけ、目で挨拶した彼女。

こちらも、目で挨拶を返し、

あとは、目もくれない。


ふたり、他人だからあたりまえでも、

特に会話もなく、ただ、飲んでたんだ。


マスターが、お茶目して、

「こちらのかたからです。」って、

私を掌で指して、となりの女性に

チェーサーを差し出した。


「ありがとう」と

あなたもマスターにつきあって

私にお礼をいうふりをしてきた。


でも、飲んでたのは、カルアミルク?

チェーサーって?


ああ、そうなのかな?


「と、思ったけど、やめやめ。」

と、あなたからチェーサーを奪い取った。


「ひ、ひどい、わ。」

あなたが、調子に乗って、

泣き崩れるまねして、

カウンターの上に突っ伏してしまった。


なんだか、よくわからないけど、

おそらく、こうだろうと、

私はあなたの肩を優しく撫でてあげた。


「や、優しくなんか、しないでよね?

どーせあたしなんて、あたしなんて、……

よよよ……」


しょーがねわ。


『バカだなぁ。

おまえが一番にきまってんだろ?

さあ、元気を出して?』


ガバッと身を起こし、私の目を

熱情あふれる本気っぽい目で見つめ、


「ありがとう。

じゃあ、仲直りに、接吻、希望よ?」


一瞬だけ、私も真顔になる。


『くっだらねー、』


「あっりえねえ。」


ふたり、バカげた九文芝居の幕を引き、

(三文芝居の二乗ね?)

あらためて自己紹介を交わした。


この女が、神様。

私をとりこにして、

私を信者にして、

私の心の中の中まで入り込み、

私のなけなしの他人への愛情を

のきなみ奪い去ってしまった。

あとは、なにもない。

ただ、この女のことが、

自分のことより大事な私が、今はいる。

いてしまうんだなぁ、これが。

私みたいな、人を信じない人間を

ここまで夢中にさせてしまうなんて、

とても、人間業じゃない、まさしく、

まさしく、神のみわざなり。(なり、って?)


あーあ、でも、私、

出会えて、いつでも会えて、

会話ができて、さわれて、キスできて、

抱き合えて、好きを確かめあえる、

そんな神様の信者であれて、

ほんとうに、しあわせだなぁ、

ね──?





ね、

あなたもそう、おもうでしょ?






さぁ?

冷たすぎ、

ホント、神様なんだから…………








お読みくださり、誠にありがとうございます。

まあ、お会いできる日を楽しみにしています。

でわ。

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